子供はもちろん、大人でも参加OK!無料でBMXレースの基礎が学べる方法があった

AI要約

BMXレースはアメリカで生まれ、世界的な人気を誇る自転車競技であり、スピードとスタイリッシュなジャンプが特徴。

BMXレースを初めて体験できる無料のイベント「BMX RACING CHALLENGE」が名古屋で開催されており、全日本チャンピオンの指導のもと、参加者は楽しい時間を過ごすことができる。

BMXレースを通じてバランス感覚や判断力を養うことができるだけでなく、広い楽しみ方や友人作りの場も提供されている。

子供はもちろん、大人でも参加OK!無料でBMXレースの基礎が学べる方法があった

アメリカで生まれた初めての自転車競技、それがBMXレースだ。

1970年代にキッズたちが空き地で自転車に乗ってモトクロスごっこをしていた姿を見た大人が、「これを競技にしたらおもしろいのでは」と考案。その後、アメリカから世界的なブームとなり、2008年には北京オリンピックで正式種目に採用された。

スピードとスタイリッシュなジャンプなど、見せるスポーツとしても注目されている。

そんなBMXレースのはじめの一歩を踏み出せる無料の体験会が愛知県名古屋市内で開催されると聞き、早速、覗いてみた。

今や日本各地のBMXコースでは、子供から大人まで幅広い層がレースを楽しんでいる。BMXレースを子供のころに体験することで、楽しみながらバランス感覚を磨け、大人になってからロードバイクやマウンテンバイクに乗り変えても、体で覚えたバランス感覚が活かされる。

海外で活躍するトップクラスのロードレーサーやマウンテンバイクレーサーも、子供のころにBMXレースを体験していた人が多く、瞬時の判断力や、事故を回避する能力まで身に着くことが注目されている。また、BMXレースに参加することで、日本中に友人ができたり、旅に出る楽しみが生まれたりと、競うだけにはとどまらない幅広い楽しみ方もあるようだ。

そんなBMXレースの魅力を広めようと開催されているのが「BMX RACING CHALLENGE」という無料の体験イベントだ。名古屋市中村区にある「名古屋けいりん」が主催し、中村公園 児童球戯場で2023年から月1回のペースで開催されている。

◆講師は全日本チャンピオンを4回獲得したこともある名コーチ

講師は、BMXレースの世界で長年戦い、今も現役選手として走りながら、次世代を担う選手の育成を手掛ける島田忠彦さん。これまで4回もの全日本選手権を制している。またコーチとしては、日本スポーツ協会のスポーツ指導員の資格を有し、BMXレースの専門知識に加え、自転車競技全般や救急処置に対する幅広い知識を踏まえたコーチングでトップ選手を育てている。

実は、島田さんの長男は、現在、アメリカを拠点にレース活動をしていて、日本代表強化指定選手にも選考されている逸材。そんなコーチの指導を無料で受けられるとあって、「BMX RACING CHALLENGE」は毎回、あっという間に定員枠が埋まってしまうとか。

会場は、普段、子供たちがボール遊びなどをしている児童球戯場を貸し切って行なわれる。会場には、上下動を体験できるパンプトラックを数か所に設置。小さなコブがひとつのもの、2連、3連など徐々に難易度が上げる仕掛けだ。

参加者には、無料でレンタルバイクとヘルメットの貸し出しもある。BMXは、有名ブランドの本格的なレース用で、身長100cmのキッズ用から身長165cm以上の大人用まで揃っている。

スクールは各回40分。事前にネットで申し込みが可能で、キャンセルなどで当日、空き枠があれば、その場で申し込んで参加することもできる。しかもレンタルバイクを含めて参加費は無料。

会場に到着したら、申込書に必要事項を書き込み、自分の身長にあったバイクを借りる。スクールは、初めて受講する人、2回目以降の人の2クラスに分けられていた。島田さんによれば、「地元のキッズなどリピーターも多く、その子たちはスタッフが見守るコースを自由に走ってもらっています」という。

初めての人には、後輪ブレーキしかないBMXレースバイクの特徴や、平地で基本的な乗り方を説明。左右のペダルを水平の位置で止めて、その上に立つようにする基本姿勢などを紹介。するとすぐにコースに入る。最初は、平坦な場所でバイクに慣れ、その後、ひとコブのパンプに入る。高さ50cmほどのパンプでも、上り下りの動きはそれなりに大きい。腕や肘を曲げ伸ばしして、ハンドルを押したり引いたりしながら上手に乗り越える方法を丁寧に教えていた。

少し慣れてきたら、2~3連のパンプにも挑戦。子供も大人も真剣な表情で、体の使い方を何度も練習していた。最後に、BMXレースの醍醐味を垣間見ることができるスタートの練習を体感する。

本番のBMXレースでは、8名の選手が横一列に並び、スタートゲートに前輪を預け、両足をペダルの上に載せ、スタートの合図とともに倒れるゲートを乗り越えて走り出す。レースの勝敗は、このスタートダッシュで大きく左右されるため、勝つためには欠かせない練習のひとつだ。

この日は、島田さんがDIYで製作したという練習用のスタートゲートを用意。まずは、スタートゲートの代わりにフェンスを使って、両足をペダルの上に載せてバランスを取りながら立つ練習から。これができたら、最後にスタートゲートを使ってダッシュの練習を体験。スタートゲートが倒れ、漕ぎ出す瞬間の快感を体感できる。

あっという間に40分間のレッスンは終了。参加者はアンケートに応えると、マスコットキャラクター「くるくる」のぬいぐるみをプレゼントされていた。これだけの体験をできたうえに、プレゼントまでついて無料とは驚きだ。

子供たちは講習終了後に「もっと走りた~い!」とか、「どうやってジャンプするの?」とか、島田さんに話しかけ、走り足りない様子。大人の参加者は、「普段はロードバイクに乘ってますが、ここまで大きな上下動を体験できる自転車は初めてです。BMXは、おもしろいですね」とか「今回で3回目です。初めて参加しておもしろかったんで、すぐにBMXを購入しちゃいました。いつかはレースに出てみたいし、娘にも教えてあげたいです」と。