どんな条件なら退職した会社でまた働く? 出戻り転職に関するアンケート調査

AI要約

出戻り転職とは、一度退職した会社に復帰する形で転職することを指す。エン・ジャパンが行ったアンケートによると、出戻り転職の経験者は9%で、主なきっかけは在籍時の上司に誘われることだという。出戻り転職者の理由としては、即戦力として活躍できると考えたり、古巣の社員や風土になじみがあって働きやすいと感じたりすることが多い。

出戻り転職した人の中には、古い会社の業務内容やシステムに理解があり、新しい仕事を覚える必要がなかったといった声がある一方、出戻りを快く思わない職員に嫌がらせを受けたという報告もある。出戻り転職を希望しない人も多い理由の一つとして、以前の会社が嫌だったから転職した人が多いことが挙げられる。

アンケートによると、出戻り転職を検討する条件として、給与や待遇が保証されていることが約半数の回答者にとって重要だという結果が出ている。出戻り転職に対する考え方は人それぞれだが、一度離れた会社に戻ることが一つの選択肢として考えられる状況もあるようだ。

どんな条件なら退職した会社でまた働く? 出戻り転職に関するアンケート調査

 いったん退職した会社に舞い戻る格好で転職することを「出戻り転職」というようだ。エン・ジャパン(東京)は、運営する日本最大級の総合求人サイト『エン転職』のユーザー4353人を対象に、この出戻り転職について、アンケート調査を実施した。調査期間は5月29日~6月24日。

 それによると、出戻り転職の経験者は9%。そのきっかけとしては「在籍時の上司に誘われた」(35%)が最も多く、年代別では20代が28%、30代が46%となった。出戻り転職した理由としては「即戦力として働けると思った」(35%)、「社員や風土になじみがあり、働きやすいと思った」(34%)の順に多い。転職したものの、うまくいかなかった場合は、環境になじみがあって働きやすく、仕事にもすぐに対応できる──そう考えて古巣に戻る人も少なくないようだ。「別の会社を経験し、元の会社の良さに気がついた」(16%)という人も一定数おり、環境を変えてみて分かることがあるのかもしれない。

 実際、出戻り転職した人の中からは「業務内容を理解しているため、新しく仕事を覚える必要がなかった」(20代男性)「基本的なシステム、仕事内容などになじみがあり働きやすい」(30代男性)などの声が聞かれる。半面、「出戻りを良く思っていない職員が一定数いて、嫌がらせを受けた」(30代男性)という人もいた。

 他方、「出戻り転職したことがない」と回答した人に、「出戻り転職したいと思うか?」と聞くと、「思う」は13%(とても思う:3%、思う:10%)、「思わない」は61%(思わない:26%、まったく思わない:35%)となった。その会社が嫌だったから転職した人も多いとみられ、出戻りを希望しない人が多いのは当然なのかもしれない。

 さらに「どんな条件・状況があれば、出戻り転職を検討するか?」との問いには、約半数が「給与・待遇等が保証されている」(48%)と回答した。