心と身体が教えてくれる、あなただけの「美学」。そこから始まる新たな旅。

AI要約

フィガロジャポンは、フランスの「アール・ドゥ・ヴィーヴル」を大切にしています。自分の感性を活かして暮らしを豊かにする考え方を紹介。アール・ドゥ・ヴィーヴルを見つける旅を通して自己成長を促す。

自分の感性に素直に従い、選択し行動することが重要。自分自身を大切にすることは簡単ではないが、成長や満足感をもたらす。

挑戦する自分を祝福し、過度な自己評価を避ける。自分に厳しくなりすぎないように自己肯定感を持つことが重要。

心と身体が教えてくれる、あなただけの「美学」。そこから始まる新たな旅。

フィガロジャポンは、フランスの「アール・ドゥ・ヴィーヴル(Art de Vivre)」という考え方を大切にしています。自分の感性をもとに知恵と工夫を凝らして何気ない日常を楽しくするーー「暮らしの美学」とも訳されるこの考え方は、国を超えて、すべての人の中にあり、その人の生き方を豊かにするものです。

そんなアール・ドゥ・ヴィーヴルについて、プロフェッショナルコーチの畑中景子さんと一緒に考え、4回にわたって連載してきた「アール・ドゥ・ヴィーヴルを探す旅。」人生を豊かにしてくれる、あなただけのアール・ドゥ・ヴィーヴルを見つけるヒントとは?

文/畑中景子

前回までに、アール・ドゥ・ヴィーヴルは人それぞれのものであること、それを見つけるために自分が喜ぶ感覚に素直になって選択し行動することを伝えてきました。実際にやってみて、何を感じ、何を発見していらっしゃるでしょうか。

最終回は、まず「祝福」から始めたいと思います。

ここまでの3回の記事を読んで、もしお誘いしたことに取り組んでくださっていたなら、何かしら新しいことを試されたと思います。自分の声を聴くこと、自分の感性で選択すること、踏み出して行動すること、どれひとつをとっても、決して簡単なことではありません。

自分の響きを大切にして生きていくことは実は楽なことばかりでもありません。誰かが決めてくれたものに従うほうがよっぽど楽です。自分のアール・ドゥ・ヴィーヴルに出会うべく、自分の道を歩き始めたことを大いに讃えて、労ってあげてください。

私たちは、自分自身にいちばん厳しかったりします。何かをすれば、できたことよりもできなかったところにまず目が行き、人から褒められたことはすぐに忘れてしまうのに厳しいフィードバックはずっと忘れず持ち続けたりします。どこまで頑張っても、自分に「まだまだ」と鞭を打ちます。

それは成長への原動力であり、自分はもっとできるはずだという自分への期待の表れでもあります。一方で、それが過ぎると、いつまでも幸せを感じられず、自信も持てないといったことも起こります。

この連載中のことだけではありません。日ごろ頑張っている自分を自分でしっかり認めてあげましょう。仮に思ったような成果が出ていない時も、不器用に試行錯誤をしている自分を許して、挑戦していること自体を祝福してあげてください。