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大手ビジネスSNSも参戦する「生成AIのキャリアコーチ」。転職市場の台風の目になるか?
アメリカの仕事満足度調査レポートによると、全体的な仕事の満足度は向上しているものの、一部の要素では減少していることが示されている。
特に在籍年数による満足度の違いが明らかであり、経験が浅い従業員ほど低い満足度を示している。
キャリアの満足度向上には、昇給プランや研修プログラムなどのキャリアに直接関わる要素に注力することが重要である。
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こんにちは。パロアルトインサイトCEOの石角友愛です。4月から新しい職場に異動された方もいらっしゃるかと思いますが、みなさんいかがお過ごしですか。5月も終わりに近づき、徐々に環境に順応できてきた頃でしょうか。
今回は、アメリカのThe Conference Board (全米産業審議会)が毎年出しているJob Satisfactionレポート(仕事満足度調査)をもとに、キャリアにおける満足度を上げるために必要な要素と、AIを活用したキャリアプランニングのトレンドに関するお話しをしたいと思います。
2024年5月6日に公開されたJob Satisfactionレポートの2024年度版によると、アメリカ人の仕事における全体的な満足度は2023年よりもわずかに向上している一方で、インフレの影響で「ボーナス」「基本的な福利厚生」「賃金」「昇進」といった項目では減少していることが示されています。
中でも私が注目した点は、「在籍年数が6カ月以下、1年以下、3年以下、それ以上で満足度に大きな違いがある」という点です。
以下に示す「勤続年数別の仕事満足度、2023年(%) 」の図表によると、全体的な仕事の満足度が最も低いのは、勤続6カ月から3年の比較的経験が浅い従業員であることが分かります。
反対に、在職3年を超えた場合の満足度は60%超と、高い水準を示しています。
この理由を突き止める上で非常に参考になるのが、グラフに示された26もの項目です。
各項目は「満足度」を構成する要素を細かく分類したもので、
昇給プラン
コミュニケーションチャネル
成長に対する機会
ワークライフバランス
福利厚生
企業文化
通勤の有無
社員研修
フレックスタイムの提供
などさまざまな角度から仕事に対する満足度を数値化しています。
これを踏まえると、満足度の低いグループ(在職期間が6カ月~3年間)に最も影響を与える項目には「ボーナスプラン」「昇進方針」「社員研修などのトレーニングプログラム」「パフォーマンスレビュー」といった自分のキャリアに直接的に関わる要素が多いことが読み取れます。
日本では、ゴールデンウィーク明けのこの時期に若手の離職が多いとされる「5月病」が有名ですが、仕事に対する満足感や充足感が得られないなら、自分のキャリアづくり自体を再考するのは決して悪いことではありません。
自分にとってベストな「道」とは何か ──。これを教えてくれるキャリアコーチという仕事に生成AIを取り入れる動きが今進んでいます。