アマ無線でISSとの交信に成功 アイコムが協賛 奈良市の小学生15人が参加

AI要約

7月29日は「アマチュア無線の日」。アイコムが奈良市の小学生とNASAのISSとのアマチュア無線交信イベントに協賛。日本初の試みで、成功を収めた。

小学生たちは事前学習を重ね、ISSとの交信に臨んだ。10分間の通信時間を利用し、宇宙飛行士に質問を投げかけた。

宇宙飛行士は丁寧に応じ、児童たちは緊張しつつも成功した喜びを感じた。

アマ無線でISSとの交信に成功 アイコムが協賛 奈良市の小学生15人が参加

 7月29日は「アマチュア無線の日」。この日、無線機メーカーのアイコムは、奈良市の小学生とNASAのISS(国際宇宙ステーション)がアマチュア無線で交信するイベントに協賛した。同社のならやま研究所(奈良市)を交信拠点として提供。高度約400キロメートル上空にあるISSが日本上空を通る10分間を狙い、コールサインを送信。飛行士に質問を送り、会話することに成功した。

 小学生とISSの宇宙飛行士とのアマチュア無線交信「ARISS(アリス)スクールコンタクト」はNASAの教育プログラムの一環として実施。奈良県では初めての試み。国内では2001年に初めて実施されて以来、これまでに全国各地で112例行っている。必要な設備などは主催者の日本アマチュア無線連盟奈良県支部とアイコムが用意した。

 会場に集まったのは奈良市立椿井小学校、奈良市立左京小学校の児童15人。この日のために同研究所ではイベントのために新たにアンテナを設置。アンテナをパソコンで制御し、移動するISSを追尾。児童は事前に2回開いた学習会に参加し、交信練習を重ねていた。

 秒速7.7キロメートルの速さで周回するISSと交信できる時間は約10分。生徒たちが交代でマイクを持ち、宇宙飛行士との一問一答形式で「宇宙から見えた地球はどんな感じか」など、自ら考えた質問を宇宙飛行士にぶつけた。対応した宇宙飛行士は「地球は美しかった」など一人一人に丁寧に対応した。

 同研究所の冨田丈夫所長は「緊張したが、つながったときは安心した。皆さんのおおかげ」と語った。