売上1000億円めざす人気の韓国発ファッションEC「nugu」とは? Z世代の女性から人気を集めるビジネスモデルをCOOに聞いてみた

AI要約

韓国発のファッションECサイト「nugu」は、Z世代女性に人気を集めており、インフルエンサーとの協業を特徴としています。

インフルエンサーが自身のショップを持ち、自身が選んだ商品を販売し、報酬を得るビジネスモデルを採用しています。

この新しいビジネスモデルは、インフルエンサーと事業者の両者にメリットをもたらすシナジー効果を生み出しています。

売上1000億円めざす人気の韓国発ファッションEC「nugu」とは? Z世代の女性から人気を集めるビジネスモデルをCOOに聞いてみた

韓国のアパレル事業者mediquitousが日本で2020年10月にオープンした韓国発のファッションECサイト「nugu(ヌグ)」が、Z世代女性からの人気を集めている。2023年の年間取引総額は50億円、東京・新宿と大阪に実店舗も開設した。「nugu」の特徴は、インフルエンサーが選んだアイテムの販売。「nugu」内にインフルエンサーがショップを出店し、自身がセレクトした商品を自身がPR、インフルエンサーのファンが自然流入し「nugu」のファンにもなる仕組みを作った。「nugu」を立ち上げたmediquitous社のパク・ハミンCOO(最高執行責任者)に取材した。

 

従来のファッションECサイトと「nugu」の一番の違いは、「インフルエンサーとの協業」にある。「nugu」と契約しているインフルエンサーは、「nugu」内に自分のショップを持ち、自身でセレクトした商品を販売している。購入された商品は「nugu」が顧客に発送し、インフルエンサーは報酬を受け取るビジネスモデルだ。

商品の買い付けはmediquitousが担う。インフルエンサーは、自身が好む「商品のテイスト」「イメージに沿う商品」の参考画像を集め、「nugu」のスタッフがそれをもとに韓国の東大門(トンデムン)市場などファッションアイテムの卸売市場で商品を調達する。その他、アパレルブランドから仕入れる商品もある。インフルエンサーは、いわゆる「ブランドディレクター」のような役割を担っている。

自身がセレクトした商品をインフルエンサーがコーディネート、撮影、コンテンツ化し、自身のSNSや「nugu」内で発信。商品が購入されると売り上げの一部がインフルエンサーに報酬として還元される。

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インフルエンサーにとっては、初期費用をかけずに自身のショップを開設できます。加えて、商品の調達、ECサイト運営、配送、カスタマーサービスといった不慣れな部分は「nugu」にすべて任せて、報酬を得られる点はメリットでしょう。mediquitousにとっては、インフルエンサーに集客を頼り、ビジネスの規模を拡大できるメリットがあります。インフルエンサーとmediquitousは両者にとってシナジー効果が得られているのです。