真夏に起きたら大惨事……エアコン故障の原因になる「NG使用法」3選【家電のプロが解説】

AI要約

猛暑日にはエアコンの正しい使用が重要。

室外機の適切な管理がエアコン故障を防ぐ。

エアコン掃除スプレーの使用には注意が必要。

真夏に起きたら大惨事……エアコン故障の原因になる「NG使用法」3選【家電のプロが解説】

今年も40度にも達するような猛暑日が続いています。そんな暑い夏、欠かせないのがエアコン。熱中症を防いで快適・安全に過ごすためには、エアコンを使って室温を下げておくことが重要です。

しかし、使い方を間違えると、エアコンが故障するきっかけになってしまうこともあります。このような酷暑の中、エアコンが壊れてしまっては日々の暮らしもままなりません。“大惨事”を避けるために知っておきたい、「エアコンが故障する原因になるNG使用法」を3つ紹介します。

エアコンは室内機の中にある熱交換器を冷媒と呼ばれるガスで冷やし、そこに部屋の空気を通すことで、冷気を作り出しています。その際、室内機の熱交換器を冷やす代わりに、室外機では熱が発生します。室外機に内蔵されている大きなファンが回転しているのは、この熱を冷ますためなのです。

猛暑日などに室外機が熱くなりすぎるとこうした排熱がうまくできず、結果的に室内機が冷やせなくなり、冷房効率が下がることがあります。これを防ぐために、室外機に直射日光が当たらないようにする工夫がよく紹介されているのです。

このときに注意したいのが、室外機に負荷を与えないようにすることです。例えば、室外機に直接水をかけて冷やすのはNGです。室外機は屋外に置くため、基本的には防水構造ですが、横からホースなどで水をかけることは想定されていません。

室外機の中にある電子回路などに水が入ると故障する可能性もあります。また、急激に冷やされることでコンプレッサーなどが不具合を起こす可能性もあります。

また、室外機の上に物を置くのも原則としてNG。うまく排熱できなくなったり、熱がたまってしまったりする場合があります。日よけカバー(遮光ネット)なども販売されてはいますが、おすすめなのはすだれなどを少し離した位置に設置すること。その場合も室外機の前は広く開けておくことを心がけましょう。

近年、見かけることが多いのがエアコン掃除(洗浄)スプレー。室内機の中に吹きかけるだけで熱交換器に付着した汚れが落とせるとされています。

しかし、こういったエアコン掃除(洗浄)スプレーの使用は基本的にNG。スプレーの成分がエアコン内部の電気系統に侵入した場合、故障の可能性もあります。

また、汚れ落ち性能にも疑問が残ります。スプレーが直接かかる正面部分の汚れは取れても内部までは届きません。また、スプレーだけではエアコンクリーニングのようにしっかり洗い流すことができないため、中途半端に取れたホコリが内部で固まって付着することもあります。

安易にエアコン掃除スプレーに頼るのではなく、エアコン内部からのニオイなどを感じたら、メーカーのメンテナンスや専門の業者への依頼がおすすめです。特に、キッチンと繋がっているリビングにとりつけられたエアコンは油分が含まれた空気を吸い込むため、内部で油分とホコリが一緒になっていることがあります。

こういった汚れは簡単にはとれません。できるだけスプレーなどは使わず、プロに掃除してもらいましょう。