藤井聡太叡王VS伊藤匠七段、叡王戦第4局午後のおやつは両者「クラウンメロンバウムクーヘン」を注文

AI要約

将棋の藤井聡太叡王と伊藤匠七段の叡王戦5番勝負第4局が行われ、おやつを挟みながら戦況が進行した。

伊藤七段がリードし初タイトル獲得の可能性があり、両者が角換わりで熱戦を繰り広げた。

藤井叡王は前日に名人戦を制し、過密スケジュールの中で叡王戦に臨んだ。

藤井聡太叡王VS伊藤匠七段、叡王戦第4局午後のおやつは両者「クラウンメロンバウムクーヘン」を注文

 将棋の藤井聡太叡王(21)=竜王・名人・王位・王座・棋王・王将・棋聖との八冠=に伊藤匠七段(21)が挑戦する第9期叡王戦5番勝負第4局が31日、千葉県柏市の柏の葉カンファレンスセンターで指され、後手の藤井叡王が82手目を考慮中に午後3時になりおやつが運ばれた。

 2勝1敗でリードし勝てば初タイトル獲得となる伊藤七段が角換わりに誘導、藤井叡王もこれを受け、いったん4筋に上がった玉を5、6筋へスライドさせる「右玉」で構えた。伊藤七段は9筋の香車を1段上がり、玉がその下に潜り込む「穴熊」へと組んだ。両者が得意としている角換わりで、研究が進んでいることもあり、早い指し手で進んだ。

 66手目、穴熊が完成する前に藤井叡王が9筋の歩をぶつけると、伊藤七段が初めて41分の長考でこの歩を取った。藤井叡王が次の手に昼食休憩を挟んで34分、伊藤七段も79手目に21分と中盤の難所に時間を使うようになった。午後のおやつは両者が「クラウンメロンバウムクーヘン」、ドリンクに藤井叡王がりんごストレートジュース、伊藤七段は水出しアイスティーを選んだ。

 同学年の2人のタイトル戦対決は3度目。過去2度(竜王戦、棋王戦)は藤井叡王が無敗で防衛したが、今回は藤井叡王先勝の後に伊藤七段が連勝して獲得に王手をかけている。公式戦では14回対戦し、藤井叡王の11勝2敗1持将棋(引き分け)。持ち時間4時間(チェスクロック形式)の本局は同日夕方ごろ決着の見通し。名人戦などのストップウオッチ方式では1分未満の考慮時間は切り捨てられ時間が減らないが、チェスクロック方式は秒単位で持ち時間が減っていくため、スピード感のある展開になる場合が多い。

 藤井叡王は26、27日に北海道紋別市で行われた第82期名人戦7番勝負第5局で豊島将之九段(33)に勝ち4勝1敗で初防衛に成功。28日に羽田空港経由で愛知県瀬戸市の自宅に戻り、1日置いただけで30日には千葉県柏市での叡王戦前日検分、前夜祭に出席するという過密日程でこの日を迎えた。