爆発したカイロス、原因は「速度の低下」 12月に打ち上げ挑戦へ

AI要約

和歌山県串本町で小型ロケット「カイロス」初号機が打ち上げ直後に爆発。原因は打ち上げ時の速度が予測よりも遅かったため、ロケットが異常を感知し自爆した。

ロケットは国内初の人工衛星軌道投入を目指しており、2号機の打ち上げが12月に予定されている。

搭載した衛星は爆発により粉々になり地上に落下。問題はロケット自体ではなく、速度を予測する手順に不具合があったと報告。

爆発したカイロス、原因は「速度の低下」 12月に打ち上げ挑戦へ

 和歌山県串本町で今年3月、打ち上げ直後に爆発した小型ロケット「カイロス」初号機について、宇宙ベンチャー「スペースワン」(東京)は25日、打ち上げ直後の速度が予測よりも遅くなったことでロケットが異常を感知し、自ら爆発したことが失敗の原因だと発表した。対策をとり、衛星5機を載せる2号機を今年12月中に打ち上げる予定だと明らかにした。

 民間ロケットとして国内初となる人工衛星の軌道投入をめざしたカイロス初号機は3月13日、打ち上げ約5秒後に爆発した。搭載した内閣官房の小型衛星もろとも粉々になり、地上に落下した。遠藤守取締役は25日の会見で、打ち上げ直後のロケットの推力が予測よりも弱く、速度が数%遅かったと説明。事前に設定した飛行範囲を逸脱すると、機体が自ら判断したという。

 ロケット自体に問題はなかったといい、飛行計画を立てるために必要な速度を予測する手順に不具合があったとしている。