温泉施設自ら被災も…「復旧への英気養って」被災者に温かい温泉を無料開放・癒しの時間を【山形発】

AI要約

大雨による断水被害で、山形・酒田市の温泉施設が被災者に無料開放を行っている。

被災者は温泉を楽しんでおり、施設も被害を受けながらも営業再開し、支援活動を行っている。

他の市や施設も同様の支援を行っており、被災者の心の支えとなっている。

温泉施設自ら被災も…「復旧への英気養って」被災者に温かい温泉を無料開放・癒しの時間を【山形発】

7月25日~26日の大雨によって多くの世帯で断水が続く山形・酒田市では、被災した人に温泉施設の無料開放が行われている。この施設は自らも被災したが、「復旧に向けた英気を養ってほしい」との思いで、無料開放を決めた。

酒田市の温泉施設「八森温泉ゆりんこ」では、29日から被災した人へ温泉の無料開放を始めた。

受付で申し出て、住所などを記入すれば利用できるということで、初日から多くの人が訪れている。

自宅のボイラーが浸水し、お風呂が使えなくなってしまったという男性は、2日ぶりのお風呂。

「縁の下にある荷物などがみんな泥水に浸かってしまった。毎日片付けと洗浄・消毒をやっているので暑くて汗だくになってここに来た。気持ちいい。やっぱり気持ちいい」と温かい温泉に癒されていた。

今回の大雨で、八森温泉ゆりんこ自体にも被害があった。

施設の裏山が崩れ、停電が発生。従業員も被災し、人手も足りない中だが、29日、営業再開と同時に無料開放に踏み切った。

鳥海やわた観光・將司忠和社長:

地元の方から「お風呂に入りたい」という声が多数こちらに寄せられて、“1日でも早く何とかできないかな”ということを考えた。現実的にはまだ厳しい状況だが、お風呂に浸かっている間だけでもゆっくりした気持ちで過ごしてもらって、また災害からの復旧に向けて頑張れる英気を養ってもらいたい。

被災者の入浴料は、酒田市が補填するという。

市内の避難所から訪れた人は、「気持ち良かった。ちょうどいいお湯でありがたい。きょうはゆっくり眠れそう」と温泉を堪能していた。

八森温泉ゆりんこの無料開放は当面で、利用時間は午前11時から午後8時。また、酒田市の「アイアイひらた」でも被災した人は入浴料が無料。

鶴岡市は、「長沼温泉ぽっぽの湯」「やまぶし温泉ゆぽか」「くしびき温泉ゆ~Town」「かたくり温泉ぼんぼ」の4カ所で、被災した市民を対象に入浴料を無料としている。

(さくらんぼテレビ)