記述式、無回答率が減少 苦手意識克服か 学力テスト

AI要約

今年度の全国学力テストでは、記述式問題の回答率が改善し、小学国語で無回答率が低下した。

児童生徒の「書くこと」への苦手意識が克服されつつあり、記述式の無回答率が低下している。

記述式の無回答率は改善傾向にあり、一方で正答率はまだ低いため、表現力や思考力を伸ばす教育が重要。

記述式、無回答率が減少 苦手意識克服か 学力テスト

 今年度の全国学力テストでは、全体的に記述式問題の回答率が改善し、小学国語では記述式の無回答率が4.9%にとどまる問題もあった。

 児童生徒の「書くこと」への苦手意識は長年問題視されてきたが、克服されつつあることが無回答率低下に現れた。

 文部科学省によると、学力テストが始まった2007年ごろは、国語や算数・数学の記述式で、無回答率は2割超~6割程度に上った。最も高かったのは08年度の中学数学の設問で、58.5%だった。

 08年の学習指導要領改定以降、全ての教科で説明や論述、話し合いなどの「言語活動」を重視。近年は記述式の無回答率は低下傾向にあり、文科省の担当者は「『書くこと』に対しては抵抗感がなくなってきた」と分析する。

 今回の学力テストでは、小学国語の記述式で無回答率が4.9%、中学数学でも16.2%にとどまる問題があった。

 一方、記述式の正答率は、選択式や短答式と比べると依然として低い傾向にある。担当者は「一歩踏み込んで、表現力や思考力を伸ばす教育が必要だ」と話した。