「ミネラルウォーターに発がん性物質が!」 日本の水を汚染する「PFAS」を堂々とまき散らす衝撃写真

AI要約

PFAS(ピーファス)を含む泡消火剤による汚染が日本各地で深刻化しており、地下水や水道水への影響も懸念されている。

泡消火剤は各種訓練などで頻繁に使用され、有害物質が土壌や地下水に浸透することが問題視されている。

アメリカではすでにPFAS関連の高額訴訟が相次いでおり、日本でも状況が深刻化している可能性がある。

「ミネラルウォーターに発がん性物質が!」 日本の水を汚染する「PFAS」を堂々とまき散らす衝撃写真

「aqueous film-forming foam」(水性膜形成泡)でネット検索すると、1000点以上にもおよぶ写真が出てくる。なかには、2008年12月、日本の領海を航行する強襲揚陸艦の甲板上で撮影されたものや、2012年2月、山口県にある米海兵隊岩国航空基地で撮影されたものも。いずれの写真でも、白い泡が無防備にまき散らされている。

 この“泡”とは、人体に有害な発がん性物質であると指摘され、目下、日本各地で調査が進められるPFAS(ピーファス)、その源流として挙げられる泡消火剤である。

 岩国基地の一連の写真にはこんなキャプションが示されている。

〈指定された燃焼エリアで、墜落した航空機を想定して行う消火訓練。……泡は炎から酸素を分離して消火する化学薬剤である〉

 問題はその先である。散布された消火剤はそのまま土壌に染み込み基地の外、地下水脈に流出してゆく。しかも、一度ならず、繰り返し、繰り返し……。キャプションの最後にはこんな言葉が誇らしげに添えられている。

〈訓練は海兵隊員の技能熟練度を維持するため、隔月で実施される〉

 アメリカ本土においては、今世紀に入った頃からその危険性が指摘され、今では製造企業を相手にいくつもの高額訴訟が起こされている。一部報道によれば、アメリカで禁じられた薬品の在庫が、規制の緩い日本に送り込まれたという話もある。土に染みこみ、地下水に流れた有害物質が、安全と言われ続けた「日本の水」を危うくしている。驚くべきことに、PFASはすでにミネラルウォーターからも検出されていたというのだ――。

 この汚染物質から身を守るためのシンプルかつ有効な手段については、【関連記事】国の対応は後手後手…水道水を汚染「発がん性リスク」の「PFAS」から身を守る“最適解”とは、で解説している。

「週刊新潮」2024年7月25日号 掲載