阿蘇、警戒レベル1に引き下げ 火口見学が再開 夏の観光に弾み

AI要約

福岡管区気象台は19日、阿蘇山の噴火警戒レベルを2から1に引き下げた。火口1キロ圏内への立ち入り規制が解除され、火口見学が再開された。

火山性微動の振幅が小さく、火山ガスの放出量も減少していたため、活火山活動の兆候は見られないというが、依然として火山ガスや火山灰には注意が必要。

観光客にとっては歓迎のニュースであり、夏の阿蘇観光シーズンに向けて盛り上がりを見せることが期待される。

阿蘇、警戒レベル1に引き下げ 火口見学が再開 夏の観光に弾み

 福岡管区気象台は19日、阿蘇山の噴火警戒レベルを2(火口周辺規制)から1(活火山であることに留意)に引き下げた。阿蘇火山防災会議協議会は同日午後1時、阿蘇山中岳の火口1キロ圏内への立ち入り規制を解除し、火口見学が可能になった。

 噴火警戒レベルが2に上がった5月15日以降、火口見学はできなかった。規制解除を待っていた客らはマイカーやバスで続々と火口に向かった。阿蘇市観光課の秦美保子課長は「火口見学は海外の観光客の関心も非常に高く、これから本格化する夏の阿蘇観光に大きなプラスになる」と喜んでいた。

 福岡管区気象台によると、火山性微動の振幅が小さい状態が続き、火山ガスの放出量も少なくなっていた。火口底の湯だまり量も増え、火山活動の活発化は見られないという。

 ただ、火口内では土砂や火山灰が噴出するおそれがあるほか、火口付近でも火山ガスに注意が必要としている。(伊藤隆太郎、城戸康秀)