阿蘇でにぎわう夏鳥たち <KUMAMOTOとりさんぽ>

AI要約

阿蘇外輪山の自然を楽しむ様子や特徴的な野鳥、コヨシキリやオオヨシキリについて述べられています。

阿蘇外輪山で出会ったカッコウやホオアカなどの野鳥の様子が生き生きと描かれています。

夏の風に吹かれながら、緑豊かな草原を訪れたり、ユニークな野鳥との出会いを楽しむ様子が描かれています。

阿蘇でにぎわう夏鳥たち <KUMAMOTOとりさんぽ>

 標ひょう高こう800メートルの阿あ蘇そ外がい輪りん山ざんは、気き温おんが30度どを超こす真ま夏なつ日びでも高こう原げんを感かんじる緑みどりにおおわれ、肌はだを滑すべる風かぜが爽そう快かいです。「カッコウ カッコウ」の声こえを遠とおくに聞ききながら草そう原げんの道みちを歩あるくと、突とつ然ぜん目めの前まえをカッコウが飛とび去さりました。ハトくらいの大おおきさで尾おは長ながく、翼つばさもとがっているのでタカのように見みえます。

 また草そう原げんで特とく徴ちょう的てきな野や鳥ちょうに、ホオアカがいます。名な前まえの通とおりほおが赤あかっぽい茶ちゃ色いろをしたスズメくらいの大おおきさです。さえずりはやや甲かん高だかくて、「貯ちょ金きんちょびちょび」と聞きこえます。「もしかするとお金かねの大たい切せつさがわかっているのでは」と、つい笑え顔がおになります。双そう眼がん鏡きょうでよく見みると、黒くろいよだれかけに赤あかいエプロンまでかけていて、かわいらしく見みえます。阿あ蘇その草そう原げんではよく見みかけますが、じつは貴き重ちょうな野や鳥ちょうで、熊くま本もと県けんでは「絶ぜつ滅めつのおそれのある地ち域いき個こ体たい群ぐん」に指し定ていしています。

 同おなじく草そう原げんの夏なつ鳥どりコヨシキリもとても貴き重ちょうです。スズメより小ちいさな体からだですが、ビー玉だまが当あたりあうような複ふく雑ざつで大だい音おん量りょうのさえずりを続つづけますので、まるでジャズ音おん楽がくを聴きいているようです。近ちかづいて見みると、白しろい眉まゆの上うえに黒くろいラインが入はいっていて、顔かお立だちがはっきりしています。

 コヨシキリより少すこし大おおきなオオヨシキリも草そう原げんの湿しっ地ちで見みかけます。とてもよく似にていますが、目めの上うえに黒くろラインがないことと、特とく徴ちょう的てきな鳴なき声ごえの「ギョギョシ ギョギョシ」でわかります。俳はい句くの世せ界かいではこの「行ぎょう々ぎょう子し」が夏なつの季き語ごになります。彼かれらは県けん内ない各かく地ちにも生せい息そくする夏なつ鳥どりですので、知しっている人ひとも多おおいと思おもいます。