陸海空の自衛隊トップらのべ220人を一斉処分 「特定秘密」漏洩や不正飲食多い人で921食分、潜水手当約4300万円不正受給など 「役人としてのイロハができていない」パワハラも

AI要約

防衛省が不祥事を受け、自衛隊トップらの約220人を処分。特定秘密の漏洩や不正受給が発覚。

海上自衛隊では38隻の艦艇で未資格の隊員でも特定秘密にアクセス可能。62人が不正な潜水手当を受給。

幹部74人が免職、食堂での不正飲食やパワハラ行為も発覚。酒井海上幕僚長は辞任。

陸海空の自衛隊トップらのべ220人を一斉処分 「特定秘密」漏洩や不正飲食多い人で921食分、潜水手当約4300万円不正受給など 「役人としてのイロハができていない」パワハラも

特定秘密の不適切な運用や海上自衛隊員による潜水手当の不正受給など相次ぐ不祥事を受けて、防衛省は、陸海空の自衛隊トップらのべ220人(218人)を一斉に処分しました。

防衛省は、安全保障に関わる「特定秘密」が部隊内で漏洩していたとして、自衛隊のトップである統合幕僚長らを訓戒などの処分としました。また、113人の隊員も停職などの処分となりました。

海上自衛隊では、38隻の艦艇で、取り扱う資格を持たない隊員でも「特定秘密」を見ることができる状態になっていたということです。

また、海上自衛隊員62人が、実際には潜水していないにもかかわらず、潜水をしたことにして手当を不正に受け取っていました。不正額はおよそ4300万円にのぼるということです。

最も悪質だったのは、1500時間を超える時間を潜水したとして申請し、およそ200万円を不正に受給したケースでした。

不正を見抜くことができなかった幹部と合わせ74人が免職などの処分となりました。

また、基地内の食堂で代金を支払わずに飲食をしていたとして、隊員22人が停職などの処分となりました。不正な飲食の総額はおよそ160万円で、最も多い隊員で921食、およそ30万円だったということです。

さらに防衛省職員が部下に対して「役人としてのイロハができていない」「それでこのザマか」などと威圧的な言動をしたとして、幹部3人をパワハラで停職などの処分としています。

こうした不祥事について、酒井海上幕僚長は、「隊員の順法精神の欠如と組織のガバナンス能力の欠落」が原因だと述べ陳謝しました。19日付で引責辞任となります。