「特定秘密」漏えいなど不祥事続発を受け辞任の海自トップ「果たし得なかった責任を問われるのは当然」

AI要約

海上自衛隊トップの酒井海上幕僚長が不祥事の責任を取り、退職することが発表された。

防衛省は一連の不祥事に対し218人の一斉処分を行い、海上自衛隊で大きな処分者が出た。

酒井海幕長は隊員の順法精神の欠如や組織のガバナンス能力の欠落を指摘し、責任を果たせなかったことを認めて退職することを強調した。

海上自衛隊トップの酒井海上幕僚長は12日の記者会見で、隊員による「特定秘密」の不適切な取り扱いなどの不祥事の責任を取って、19日付で退職すると明らかにした。

防衛省は「特定秘密」の漏えいや潜水手当の不正受給など一連の不祥事を受けて合わせて218人の一斉処分を発表した。大量の処分者が出た海自では、トップの酒井海幕長が減給処分を受けた上で退職し、後任には自衛艦隊司令官の斎藤聡氏が就く。

酒井海幕長は会見で、不祥事が相次いだ原因について、「根底にある原因の1つが隊員の順法精神の欠如に加えて、組織のガバナンス能力の欠落と考えている」と指摘。

その上で、「隊員の教育や部隊の組織管理を指揮監督する責務を負っているにもかかわらず、果たしえなかった責任を問われるのは当然のことと考えている」と強調し、「その責任の果たし方として新たな体制で問題の解決を図るのが最も適切な方策だと判断されたものと認識をしている」と述べた。

そして、「海上自衛隊としてこれらの問題に取り組むべき方向性を定めた上で、後任に今後の舵取りを委ねたい」と語った。