防衛省、不祥事で218人処分にネット「命を懸ける職場であっても…」「国会議員の裏金処分は」

AI要約

防衛省が特定秘密の不適切運用や不祥事を受け、海上自衛隊トップを含む117人を懲戒処分。さらに内部規定に基づく訓戒を含め218人を処分した。各組織トップの一斉処分は極めて異例で、過去最大級の処分人数となった。処分対象は特定秘密の不適切運用やパワハラなど複数の不正行為に及ぶ。

防衛省・自衛隊への信頼が失墜し、安全保障政策にも影響が出るとされている。岸田首相や木原防衛相は国民に謝罪し、問題の深刻さを認めた。酒井良海上幕僚長は隊員教育や組織管理の責務を果たせなかったことを謝罪し、退職することを表明した。

処分を受けた人数や問題の内容に対し、国民からは不正の取り締まりや自衛隊の改善を求める声が高まっている。防衛省と自衛隊は信頼回復と再発防止策に注力する必要がある。

防衛省、不祥事で218人処分にネット「命を懸ける職場であっても…」「国会議員の裏金処分は」

 特定秘密の不適切運用やパワハラなどの不祥事を巡り、防衛省は12日、海上自衛隊トップの酒井良海上幕僚長ら計117人を懲戒処分にした。酒井氏は19日付で退職。事実上の更迭とみられる。同省は、事務方トップの増田和夫事務次官、制服組トップの吉田圭秀統合幕僚長、陸上幕僚長と航空幕僚長、情報本部長の最高幹部計5人を内部規定に基づく訓戒とするなど、懲戒も含め218人(延べ220人)を処分した。

 過去最大級の規模の処分人数で、極めて異例の各組織トップの一斉処分にインターネット上には「悪質な不正はしっかり取り締まってほしい。いざという時に命を懸ける職場であっても不正は不正」「特定秘密の不適切な取り扱いは分かっていましたが、手当の不正受給がこんなに多いとは」「不正請求をしたのは言語道断ではありますが、待遇面を改善することが大切だと考えます」「自衛隊員の処分は、早く処分されるが、国会議員の処分(裏金問題)は、隠蔽から隠蔽そして、闇へとなって構図になっている」などの声が上がっている。

 処分対象は特定秘密の不適切運用のほか、「背広組」が中心の内部部局(内局)幹部のパワハラや海自の潜水手当不正受給、自衛隊施設での不正飲食の計4項目に上った。防衛省・自衛隊への信頼が失墜し、防衛力強化を図る安全保障政策に影響が出るのは必至となっている。

 訪問先の米国で岸田文雄首相は日本時間の12日、記者団に対し「国民に心配をかけ、おわびする」と述べた。木原稔防衛相は閣議後記者会見で「国民の信頼を裏切るもので、決してあってはならない」と謝罪。辞任は否定し、大臣給与1カ月分を自主返納するとした。酒井氏は臨時記者会見で「隊員教育や部隊の組織管理を指揮監督する責務を果たし得なかった」と陳謝した。