<独自>水上バイクなど露へ不正輸出疑い ロシア人経営者逮捕 制裁後、全国初 大阪府警

AI要約

大阪府警外事課はロシアに水上バイクなどを不正輸出した男を逮捕。ロシアのウクライナ侵略に伴う経済制裁で全国初の逮捕。府警は取引の実態解明を進める。

男は許可を得ず水上バイクなどをロシアに輸出。府警が捜査を進め、容疑を確認。

政府はロシアへの経済制裁を実施し軍事転用可能な品物などを輸出禁止。府警は情報提供を受けて捜査を開始し、違反を突き止めた。

<独自>水上バイクなど露へ不正輸出疑い ロシア人経営者逮捕 制裁後、全国初 大阪府警

軍事転用可能として輸出が規制されている水上バイクなどをロシアに不正輸出したとして、大阪府警外事課は10日、外為法違反(無許可輸出)容疑で、貿易業「アストレード」(大阪市中央区)代表のロシア国籍の男(38)を逮捕した。捜査関係者への取材で分かった。ロシアのウクライナ侵略に伴う経済制裁以降、不正輸出容疑での逮捕は全国初。府警は取引の実態について解明を進める。

捜査関係者によると、男は令和5年1月、経済産業相の許可を得ず、水上バイク4台や船舶エンジン、トレーラー、中古バイクなど約4200万円相当の物品を大阪市住之江区の南港から、韓国を経由して不正にロシアへ輸出したとしている。

ロシアのウクライナ侵略に伴い、政府はロシアへの広範な経済制裁を実施。半導体や通信機器といった軍事転用が可能な品目のほか、軽トラックやブルドーザーなど産業基盤強化に資する物品、60万円超のバイクや衣類、宝飾品なども輸出禁止の対象となっている。

昨年4月に情報提供があり、府警は同年秋に同社を家宅捜索。昨年1月に大阪から輸出されたコンテナが韓国・釜山経由で同2月、ロシア極東のウラジオストクの港に到着し、陸揚げされていたことを突き止めた。