土砂崩れの奈良・下北山村国道169号、一般車両の通行開始 深層崩壊感知の機器設置

AI要約

奈良県下北山村上池原地区の国道169号で深層崩壊の予兆を感知する態勢が整い、一般車両の交互通行が開始された。

今年4月に完成した仮橋でも大規模な深層崩壊の恐れがあることが分かり、通行は緊急車両のみに限られていた。

深層崩壊を感知するシステムの導入が全国でも例がない中、通行は終日可能で、警備員が常駐し、雨量などの規制が設けられている。

土砂崩れの奈良・下北山村国道169号、一般車両の通行開始 深層崩壊感知の機器設置

昨年末に発生した土砂崩れで通行止めになっている奈良県下北山村上池原地区の国道169号について、深層崩壊の予兆を感知する態勢が整ったとして、県は28日、仮橋での一般車両の交互通行を開始した。

土砂崩れを巡っては、今年4月に仮橋が完成したものの、より大規模な深層崩壊の恐れがあることが分かり、通行は緊急車両に限られていた。

県によると、今月19日により深い地点の斜面の動きや地下水の状況を観測する機器の設置が完了。26日に有識者から了解を得られたため、通行を開始することとした。深層崩壊を事前に感知するシステムの導入は全国でも例がないという。

通行は終日可能で、車種は問わない。現場には警備員が常駐する。1時間雨量が25ミリ、連続雨量が70ミリ以上となった場合は通行止めとする。山下真知事は「関係市町村の皆さまに非常に長い間ご迷惑をお掛けした。夏の観光シーズンに間に合い胸をなで下ろしている」と述べた。

現場の本格復旧は、国が長さ約2・7キロのトンネルを建設する方針を示している。