中国威圧行動に反対表明へ G7首脳が2日目の討議

AI要約

先進7カ国首脳会議では、インド太平洋の地域情勢や台湾周辺での中国の脅威について協議が行われており、中国の強圧的な行動に対するけん制が含まれる見通し。

移民問題や気候変動、食料危機などの課題についても議論が行われており、メローニイタリア首相が移民問題への対処の重要性を強調。

岸田文雄首相が中国の動向を説明し、台湾海峡の平和と安定の重要性を強調して、欧州側に共同歩調を呼び掛けている。

 【ファサーノ(イタリア南部)時事】先進7カ国首脳会議(G7サミット)は14日(日本時間同)、イタリア南部プーリア州で2日目の討議を行った。

 インド太平洋の地域情勢について協議。台湾周辺での軍事的威圧や東シナ海への進出を強める中国に関し「力による一方的な現状変更の試み」をけん制する姿勢で一致する見通しで、ロイター通信は、南シナ海での「軍事化や強圧的、威嚇的な活動」への反対を首脳声明に明記すると報じた。

 14日は、議長を務めるメローニ伊首相が重視する移民問題をテーマに討議を開始した。アフリカから欧州への不法移民流入に関し、メローニ氏は「根本原因への対処」が必要だと指摘。G7首脳は気候変動や食料危機、開発の遅れなど要因となっている問題について議論した。

 インド太平洋情勢に関しては岸田文雄首相が最初に発言。経済安全保障分野を含む中国の動向を説明した上で、欧州側に共同歩調を呼び掛ける考えだ。「台湾海峡の平和と安定の重要性」も強調し、中国へのけん制を狙う。