EU、輸入天然ガスにメタンの排出規制 30年施行

AI要約

欧州連合は、輸入する石油・天然ガスにメタンの排出規制を適用する法案を承認した。

法案は2030年から施行され、域外の供給業者に対してメタンの漏えいを減らすよう圧力をかける。

メタンは天然ガスの主成分であり、温暖化の原因となる。

法案はEU農相理事会で承認され、ハンガリーが反対を示した。

将来、欧州市場に流通する化石燃料にはメタン強度の最大値が設定され、違反した業者は罰金の可能性がある。

法律は主要ガス供給国に影響を与える可能性が高く、新規契約に於いてはメタン排出ルールを遵守する必要がある。

EU、輸入天然ガスにメタンの排出規制 30年施行

Kate Abnett

[ブリュッセル 27日 ロイター] - 欧州連合(EU)は27日、輸入する石油・天然ガスにメタンの排出規制を適用する法案を承認した。2030年から施行する。域外の供給業者に対してメタンの漏えいを減らすよう圧力をかける。

メタンは天然ガスの主成分。二酸化炭素に次ぐ大きな温暖化の原因で、パイプラインなどから大気中に漏えいする。

法案はEU農相理事会で最終承認された。ハンガリーのみが反対票を投じた。

30年以降、欧州市場に流通する化石燃料に「メタン強度の最大値」を設定する。具体的な数値は同年までに決定する。

違反した石油・ガス輸入業者は罰金に直面する可能性がある。

今回の法律は、米国、アルジェリア、ロシアなど主要ガス供給国に打撃を与える可能性が高い。

また、27年以降の石油・ガス・石炭の新規輸入契約については、EUのメタン排出報告ルールと同等のルールに従っている生産者としか締結できくなる。EUではメタン漏えいの定期的な検査が義務付けられている。