日本に「個人資産1億円以上」の富裕層はどれくらいいる?どのような職業の人が多い?

AI要約

日本には1億円以上の資産を保有する「富裕層」や「超富裕層」が存在し、その割合は2.9%と推測される。

10年間で「超富裕層」は4万世帯、「富裕層」は63万5000世帯増加し、資産1億円以上の世帯数は大幅に増加している。

増加の要因として、株価上昇や投資による富裕層移行などが考えられる。

日本に「個人資産1億円以上」の富裕層はどれくらいいる?どのような職業の人が多い?

物価高が続く中で生活を送っていると、なかなか貯蓄が増えずに将来への不安を抱えている人も多いでしょう。その一方で、個人資産1億円を超える「富裕層」の存在がいることも確かです。

実際に、日本には個人資産1億円以上の人がどのくらいいるのか、どのような人が富裕層に該当しているのか、気になる人もいるでしょう。

本記事では、1億円以上の資産を保有する「富裕層」「超富裕層」と呼ばれる人の割合を始め、その割合がここ数年でどのように変化しているのか、どのような職業の人が1億円以上の資産を保有しているのかを詳しくご紹介します。

株式会社野村総合研究所は、金融資産の合計額から負債を差し引いた「純金融資産保有額」によって、総世帯を「超富裕層」「富裕層」「準富裕層」「アッパーマス層」「マス層」に分類しています。

それぞれの層の純金融資産保有額と2021年における世帯数を表1にまとめました。

表1

※株式会社野村総合研究所「野村総合研究所、日本の富裕層は149万世帯、その純金融資産総額は364兆円と推計」を基に筆者作成

厳密には個人資産と世帯資産は異なりますが、ここでは同様とすると1億円以上に該当するのは「富裕層」と「超富裕層」なので、合計すると148万5000世帯になります。

厚生労働省が発表した「2021(令和3)年 国民生活基礎調査の概況」によると、全国の世帯総数は5191万4000世帯です。つまり、全体の約2.9%が資産1億円以上を保有していると推測できます。

同じく株式会社野村総合研究所の調査によると、2011年~2021年までの10年間で「超富裕層」は4万世帯、「富裕層」は63万5000世帯増加しています。合計すると、資産1億円以上の世帯が67万5000世帯も増えているということです。

増加した理由としては、株式などの資産価値が上昇したことや、金融資産の投資により準富裕層の一部が富裕層に移行したことなどが考えられます。