シートベルトは着用しないと「ダメ、絶対」……でもない!? 公道で着用せずに運転しても罰せられない「例外」とは

AI要約

シートベルトは交通安全対策として重要であり、着用義務があること。

後部座席でもシートベルトを着用すべき理由。

シートベルト非着用時の事故リスクと影響について。

シートベルトは着用しないと「ダメ、絶対」……でもない!? 公道で着用せずに運転しても罰せられない「例外」とは

 シートベルトは、いちばん簡単にお金をかけずにできる交通安全対策です。万が一、交通事故に遭ってしまった場合の被害を軽減してくれるものであり、道路交通法第71条の3によって、運転する人はもちろん、同乗者も走行中のシートベルト着用が義務付けられています。もし、交通事故の被害者であっても、シートベルト非着用による被害の拡大は被害者の過失とされる場合があり、十分な損害賠償が受けられなくなる可能性があるので、どんなときもシートベルト着用を徹底したいものですね。

 後部座席ではシートベルトをしなくてもよい……と思い込んでいる人もいますが、高速道路および自動車専用道路では後部座席のシートベルト非着用で、運転者に対して違反点数1点が付されます。一般道でも、もし後部座席のシートベルト非着用時に衝突などの事故に遭うと、さまざまな危険が襲いかかります。

 たとえば一般道で60km/hで走行中にクルマが壁などに衝突した場合、乗っている人は高さ14mのビルから落下するのと同じ衝撃を受けます。命が助かるかどうか、想像つきますね。

 また、衝突の勢いが激しい場合、シートベルト非着用だと車外に放り出される可能性があり、後続車や対向車にひかれて命を落とすことも。さらに、後部座席の人が前方に投げ出されると、運転席や助手席の人を突き飛ばしてしまい、シートとエアバッグに挟まれて命を落とすこともあります。後部座席の人がしっかりとシートベルトを着用すれば、そうした悲惨な事故も防げるのです。

 ここまで知ってまだシートベルトをしないなんて、とんでもない行為だとは思いますが、道路交通法ではシートベルト非着用でも違反にならないケースもあります。第71条の3には、「ただし、疾病のため座席ベルトを装着することが療養上適当でない者が自動車を運転するとき、緊急自動車の運転者が当該緊急自動車を運転するとき、その他政令で定めるやむを得ない理由があるときは、この限りでない」と記されているのです。