個人情報漏洩、生保各社でも相次ぐ 出向者や代理店通じ

AI要約

生命保険会社が保険代理店を通じて他社の契約者情報を不正に取得していたことが明らかになった。

複数の生保会社で情報漏れが判明し、合計で20万件以上の個人情報が流出していた。

各社は情報収集が商品販売やシェア確認の目的であったと説明しており、今後は被害者への対応を検討している。

個人情報漏洩、生保各社でも相次ぐ 出向者や代理店通じ

 生命保険会社が保険代理店への出向者らを通じ、他社の契約者の個人情報を得ていた事例が相次いで発覚している。損害保険各社で情報漏れが明らかになったことを受け、生保各社が調べ、判明した。各社は「商品の販売動向やシェアを確認するためだった」などとしている。

 日本生命保険は6日、他社の商品を契約した9.6万人分の個人情報が代理店や子会社との間で授受されていたと発表した。契約者の氏名や年齢、性別、証券番号などだ。出向者がグループ内の代理店から収支管理用のデータを取得し、他社の契約者情報を削除せずに保管するなどしていた。苦情が発生した状況のデータを日生側に送る際に、証券番号も送った事例もあった。

 第一生命保険や朝日生命保険、SOMPOひまわり生命保険も同様の情報漏れを公表しており、判明分を合計すると20万件を超える。各社は「商品の販売動向・シェアを確認するため」などと説明しつつ、他社の契約者に乗り換えを勧めるなど、営業活動に利用した例は見つかっていないとした。今後、代理店を通じて対象者に連絡するなどの対応を検討している。