TSMC進出効果で所得38万円アップ？ 半導体集積進む熊本で試算
AI要約
熊本県内での半導体産業の集積が進展し、TSMCやソニーセミコンダクタマニュファクチャリングなどが関連工場を建設。2030年までに県民1人あたりの所得を年38万円引き上げる経済効果が期待される。
熊本県内の半導体産業の発展により、22年から31年までの10年間で11.2兆円の経済波及効果が見込まれる。域内総生産（GRP）も5兆6182億円押し上げられる見通し。
九州FGが公表した試算によれば、熊本県の半導体産業集積が経済全体に与える影響は大きく、地域経済の発展が期待される。
台湾積体電路製造（TSMC）の進出などにともなう熊本県内での半導体産業の集積は、2030年の時点で県民1人あたりの所得を年38万円引き上げる経済効果を生む――。熊本市に本社をおく九州フィナンシャルグループ（FG）が5日、こんな試算を公表した。
熊本県内では、TSMCが第2工場の建設準備を進めるほか、ソニーセミコンダクタマニュファクチャリングが半導体工場の新設を決めるなど、関連産業の集積が急速に進んでいる。
今回の試算は、22年～31年の10年間について、TSMCの進出などの影響を調べた。生産額と設備投資額を合わせた県内の経済波及効果は、10年間の累計で11.2兆円に上ると推計。県内の付加価値を足し合わせた域内総生産（GRP）の押し上げ効果は、5兆6182億円と算出した。
