ユーロ圏総合PMI、8月改定51.0 五輪が寄与も近く低迷再開か

AI要約

ユーロ圏HCOB総合購買担当者景気指数(PMI)が上昇し、50を6カ月連続で上回る。

パリ五輪が経済に一時的な助けをもたらしたが、需要は引き続き低調。

サービス部門の楽観的な見通しが弱まり、今後数カ月で経済が再び低迷する可能性が高い。

[ロンドン 4日 ロイター] - S&Pグローバルがまとめた8月のユーロ圏HCOB総合購買担当者景気指数(PMI)改定値は51.0と、7月の50.2から上昇した。

パリ五輪が寄与したが、需要は引き続き弱く、現在開催中のパラリンピックが終了すれば、ユーロ圏経済は再び低迷する可能性が高い。

PMIは好不況の分かれ目となる50を6カ月連続で上回った。速報値の51.2から小幅に下方修正された。

ハンブルク商業銀行のサイラス・デラルビア氏は「パリ五輪は多くの勝利をもたらした。フランスのサービス業が勝者の1人であることは間違いない。だが大きな問題は、この盛り上がりが持続可能かどうかだ」と指摘。

「五輪と現在開催中のパラリンピックによるポジティブなムードは部分的には9月も続くかもしれないが、5月に始まった成長の鈍化が今後数カ月で再開する可能性が高いと予想している」と述べた。

需要は3カ月連続で減少。総合新規事業指数は49.1と、7月の49.0をわずかに上回ったものの、50を下回った。

8月のユーロ圏サービス部門PMI改定値は52.9で、前月の51.9から上昇。縮小が続く製造業の不振を相殺した。

ただ、サービス部門では今後1年間に対する楽観的な見方が弱まっている。事業期待指数は60.4から59.1に低下、今年最低となった。