「なぜ辞めるの⁉」驚く上司が知らない部下の本心 部下の離職の理由は「たった4つ」に分類できる

AI要約

多くの企業が人手不足に悩んでおり、離職防止が喫緊の課題となっている。

部下の気持ちに配慮したつもりなのに、理由もわからず突然部下が離職するケースが増えており、上司たちが戸惑いを感じている。

離職の主な理由として、上司や同僚との関係、スキルや経験の不足、成長の見込み、やりがいの不在、労働環境の不満、家庭の事情などが挙げられている。

「なぜ辞めるの⁉」驚く上司が知らない部下の本心 部下の離職の理由は「たった4つ」に分類できる

今、多くの企業が人手不足に悩み、人手不足が原因の倒産は過去最多を更新しています。

そのため、離職の防止は喫緊の課題となっています。

ただ、部下の気持ちに配慮したつもりなのに、突然部下が離職し、「部下の気持ちがわからない」「部下とどう接したらいいかわからない」といった戸惑いの声があがっています。

そこで、経営心理士として1200件超の経営改善を行い、離職防止の指導も数多く行ってきた、一般社団法人日本経営心理士協会代表理事の藤田耕司氏の著書『離職防止の教科書――いま部下が辞めたらヤバいかも…と一度でも思ったら読む 人手不足対策の決定版』から一部を抜粋・再編集し、上司として知っておくべき人手不足、採用難の現状と会社の対応の動向についてお伝えします。

■「最近の若者はわからない」と嘆く上司たち

 「若い人はストレスに弱いというから仕事の負担を軽くしたら、『この会社はぬるい』と言って若手が辞めました。私はどうすればよかったんですか」

 「仕事がよくできるから部下を昇進させたんです。そしたら辞めたいと言ってきたので、慌てて理由を聞いたら、『昇進したくなかったです』と言われ、そのまま辞めていきました」

 人手不足の会社が多い中、離職防止は喫緊の課題となっています。

 しかし、上記のように部下の気持ちに配慮したつもりなのに、突然部下に離職され、戸惑いの声があがっています。

 私は経営心理士として社員の離職理由を調査し、主催する経営心理士講座では「どのようなときに離職を決意するか」というテーマでディスカッションを行い、その結果を分析しています。

 その結果、多く見られた離職理由は次のとおりです。

・上司や同僚との関係が良くなかった

・自分が望むスキルや経験が得られないと思った

・このままこの会社にいても成長できないと思った

・会社や業界の将来に不安を感じた

・仕事が面白くなかった、やりがいを感じられなかった

・新たな挑戦をしたかった、自分の可能性を試したかった

・人や社会の役に立っている実感を得たかった

・給料や労働環境に不満があった

・結婚、育児、介護など家庭の事情

また、厚生労働省が発表している「令和4年雇用動向調査結果の概況」における「転職入職者が前職を辞めた理由別割合」の内容は次の通りです。