大企業ほど社長の「言葉が軽くなる」根本理由
日本の職場が腐っていく理由として、会社の成長神話が消えたことやネット社会の影響が挙げられる。
独立や転職がより容易になった現代では、自由な働き方や新たなキャリア構築が可能である。
職場の問題に直面した場合、別の選択肢を模索することで新たな可能性や収入源が得られる。
「日本の会社は総じてヤバい」
「仕事がつまらなかったり、上司が嫌だったら、すぐ職場を離れるべきだ」
元・日経編集委員のジャーナリスト金田信一郎氏はそう断言してはばかりません。
なぜ、そんなことが言えるのでしょうか。日本の会社・職場が、必然的に腐っていくカラクリを、あらゆる面から描いた『見てはいけない! ヤバい会社烈伝』を上梓した金田氏自身が解説します。
「うちの会社、ヤバくないか?」
そう思ったことはないだろうか。
職場の人が集まるたびに、みなが口々に仕事の愚痴をこぼす。上司の悪口が止まらなくなる……。
そんなあなたの会社はヤバいのである。
その直感は当たっている。
昭和の時代までは、そういう職場でも仕方がない面はあった。なぜなら、会社自体が成長していて、そこに乗っかっていることが、自分の成長につながっていたからだ。
■「会社が成長する」神話は消えた
もっと言えば、会社から独立して、個人で仕事をすることが難しかった。
総務や経理といった業務を自分でこなすのは現実的ではないし、取引をするにも販売をするにも、企業ブランドが大きくものを言った時代だった。
だが、ネット社会となった今、外部の専門業者やAIが、個人でも使えるような低価格で様々な業務を代行してくれる。営業やマーケティングだってネットで展開できる。しかも、それをサポートするサービスも山のようにある。
小さいベンチャーや個人が活動しやすい社会になってきている。
つまり、あなたは今の職場を離れても、食いっぱぐれることはない。
だから、独立してみる手もある。時間と仕事を思うようにコントロールできる自由が手に入る。
もし、数カ月して収入が足りないのであれば、とりあえず違う職に就けばいいではないか。そこで、また、新たな知見を積んで、その先の仕事を設計し直す。
で、もう一度、2つの要点を言う。
1)今の職場を離れても、食いっぱぐれることはない。
2)数カ月たって収入が足りないと思えば、違う職に就けばいい。