最近の統計、インフレ鈍化の確信強める=米カンザスシティー連銀総裁

AI要約

米カンザスシティー地区連銀のシュミッド総裁は、最近のデータからインフレが鈍化しているとの確信を示し、FRBの利下げの可能性を示唆。

シュミッド氏は現在のインフレ率が2%目標に近いが、まだ到達していないと指摘。一方、米経済は堅調で労働市場以外の指標は健全との見方。

労働市場の一段の減速がインフレ率をさらに低下させる必要があるとして、現在の政策スタンスはそこまで制約的ではないと説明。

最近の統計、インフレ鈍化の確信強める=米カンザスシティー連銀総裁

[8日 ロイター] - 米カンザスシティー地区連銀のシュミッド総裁は8日、最近の「心強い」データはインフレが鈍化しているという確信を強め、米連邦準備理事会(FRB)の利下げの用意を整えるとの見方を示した。

物価は大きく変動することがあり、FRBがインフレの道筋を確信するには「より長い期間」が必要とした一方、「インフレ率が引き続き低水準となれば、物価安定の責務達成に向かっているという確信が強まり、政策スタンスを調整することが適切になるだろう」と述べた。

FRBの物価目標2%に対し、現在のインフレ率が2.5%前後となる中、シュミッド氏はFRBが「(目標に)近いものの、まだ到達していない」とした。

米経済は堅調で、消費者の需要は強く、労働市場ははっきりと減速しているものの、失業率の上昇以外の指標を考慮すればなお「かなり健全」だと指摘。

こうした状況を踏まえると、FRBの現在の政策スタンスは「さほど制約的ではない」とし、インフレ率をさらに低下させるには労働市場の一段の減速が必要だと述べた。

このシナリオは「状況が著しく弱くなれば変化する可能性がある」としつつ、自身は総じて様子見姿勢を維持していると示唆。「政策の道筋はデータと経済の強さによって決まる」と述べた。