〔NY外為〕円急伸、146円台半ば=一時半年ぶり高値(2日)

AI要約

ニューヨーク外国為替市場では、米雇用統計による円買い・ドル売りが進み、円相場が約半年ぶりの高値を記録。

米労働省の発表による雇用統計の不調から、米長期金利の急落により円高・ドル安の動きが顕著になる。

ユーロも円高・ユーロ安の流れに乗り、約半年ぶりの円高水準を示す。

 【ニューヨーク時事】週末2日のニューヨーク外国為替市場では、低調な米雇用統計を受けて円買い・ドル売りが進み、円相場は一時1ドル=146円42銭まで上昇、2月上旬以来約半年ぶりの高値を付けた。午後5時現在は146円43~53銭と、前日同時刻(149円36~46銭)比2円93銭の大幅な円高・ドル安。

 ニューヨーク市場は149円06銭で取引を開始した。米労働省が2日発表した7月の雇用統計(季節調整済み)で、景気動向を敏感に反映する非農業部門の就業者数は前月比11万4000人増と、伸びは6月(17万9000人増)から大幅に縮小し、市場予想(17万5000人増)を下回った。また、失業率は4.3%で、前月から0.2ポイント悪化。5月と6月の非農業部門の就業者数は、合計で2万9000人下方修正された。米労働市場の軟化が示唆されたことで、「米連邦準備制度理事会(FRB)は、9月の連邦公開市場委員会(FOMC)で当初の想定よりも大幅な利下げが必要になるかもしれない」(米エコノミスト)との見方が台頭し、米長期金利が急低下。円買い・ドル売りが一気に膨らみ、短時間で2円近く円高・ドル安が進んだ。米長期金利の動きを眺めてドルが買い戻される場面もあったものの、午後の円相場はおおむね146円台半ばから後半で強含みに推移した。

 ユーロは同時刻現在、対ドルで1ユーロ=1.0905~0915ドル(前日午後5時は1.0786~0796ドル)、対円では同159円82~92銭(同161円23~33銭)と、1円41銭の大幅な円高・ユーロ安。一時159円70銭と2月上旬以来、約半年ぶりの円高・ユーロ安水準を付けた。