〔米株式〕NYダウ下げ幅拡大、707ドル超安(1日午後2時半)

AI要約

ニューヨーク株式市場は、パウエルFRB議長の利下げ示唆により続伸したが、米雇用統計発表を控え利益確定の売りに押され下げた。

ダウ平均が史上最高値に迫る中、米経済指標の低調な発表が警戒感を広げ相場を押し下げた。

パウエルFRB議長の発言や米景気の先行き不安が相場の動向に影響を与えている。

 【ニューヨーク時事】1日午後のニューヨーク株式市場は、パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長が前日に9月利下げを示唆したことをはやして、続伸して始まった。その後は翌2日の米雇用統計発表を控えた利益確定の動きや低調な経済指標を受けて売り込まれ、下げ幅を拡大している。優良株で構成するダウ工業株30種平均は前日終値比で一時720ドル超下げる場面があった。ダウは午後2時半現在、前日終値比707.43ドル安の4万0135.36ドル。ハイテク株中心のナスダック総合指数は504.08ポイント安の1万7095.32。

 米連邦準備制度理事会(FRB)は7月31日の連邦公開市場委員会(FOMC)で、大方の予想通り政策金利を据え置いた。ただ、パウエルFRB議長は記者会見でインフレ鈍化などが想定通りに進んだ場合、「9月の会合で利下げが検討される可能性がある」と明言した。FRBが利下げに前向きな姿勢を示したと受け止められ、前日の株価は続伸していた。

 ただこの日のダウ平均が史上最高値に迫ると、翌2日の米雇用統計の発表を控えた警戒感から一転して利益確定の売りに押される展開。サプライ管理協会(ISM)が発表した7月の米製造業購買担当者景況指数(PMI)は46.8と、市場予想(ロイター通信調べ)の48.8を下回った。さらに米労働省が発表した新規失業保険申請件数は前週比1万4000件増の24万9000件と、予想(23万6000件=同)よりも悪化。これを受けて、米景気の先行きに警戒感が広がっていることも相場を押し下げている。