守らなきゃダメ? 「安全速度」と「制限速度」の標識の違いとは

AI要約

安全速度とは、悪天候や特定の状況に合わせて安全に走行するための速度を示す標識である。

徐行は時速10km以下を意味し、安全速度は徐行以上の速度を出しても問題ないが、慎重に走行する必要がある。

速度には様々な種類があり、法定速度や制限速度など違った意味を持つことに注意が必要である。

守らなきゃダメ? 「安全速度」と「制限速度」の標識の違いとは

 バイクで街中を走行していると、必ずといっていいほど目にする「制限速度」を示した標識や標示たち。この中には「安全速度」と言う、たまに遭遇する標識が紛れています。

 しかし日常の中であまり見かけないため、この標識が示している意味を知らない人も多いのではないでしょうか。

 安全速度の標識は、四角い形をした白い標識の中に、安全速度という文字と数字が黒文字で書かれています。地域によっては黄色地に黒文字という安全速度標識もあるようですが、非常にシンプルで目立たない標識であるため、守る必要があるかどうか分からないという人もいるでしょう。

 では、安全速度の標識とはどのような意味を持つもので、制限速度とはどんな違いがあるのでしょうか。

 そもそも安全速度とは、雨や霧などの悪天候時に見通しの悪い道路、通学路や道幅が狭いなどといった状況に合わせて安全に走行するための速度のこと。人通りが多い場所や夜間、病院の近くや高齢者が多く利用する施設前、路上に駐停車されているクルマがある場合なども該当します。

 そして徐行は「すぐに停止できる速度」が示されており、一般的に時速10km以下であるとされています。

 そのため、安全速度は徐行以上のスピードを出していても問題ありませんが、安全に走行できるスピードかつ標識などで指定されている速度より、抑えて走行することが求められています。

 ちなみに比較的軽度の交通事故を起こした際に、安全な速度で走行していなかったとみなされると「安全運転義務違反」に該当し、違反点数2点に加え二輪車で7000円、原付は6000円の反則金が科せられます。

 つまり、安全速度の標識が設置されている場所では、掲示されている速度を守る必要があるだけでなく、標識がなくても状況に応じてスピードを抑えて走行することが重要です。

 安全速度以外にも、速度とつく交通用語は多く存在します。

 たとえば「法定速度」は標識などによって速度が制限されていない場所で、出しても良いとされる最高速度のこと。

 二輪車の法定速度は一般道で時速60km、原付は時速30kmまでと決められており、高速道路での二輪車は時速100kmまでと定められています。

 そしてもう一つよく耳にする「制限速度」は、標識や標示によって指定されている最高速度のこと。赤い丸の中に青い数字が描かれている標識は、この制限速度を表しており、「規制速度」とも呼ばれます。

 なお制限速度は「指定速度」と呼ばれることも。同じ意味を持つ「速度」が3種類存在することで、意味がこんがらがっている人も居ると思いますが、しっかりと覚えておきましょう。