【派遣社員による“50代からの転職”赤裸々トーク】絶対聞かれる「若い人の中で働くのに抵抗ないですか?」、派遣のいいところ・悪いところ

AI要約

50代からの転職に挑む女性派遣社員のインタビュー。収入面や家庭の事情が転職のきっかけとなり、年齢や経験の壁に直面する現実を語る。

派遣社員としての苦労や待遇の現状を明かし、やりがいや不満、安定を望む思いが交錯する50代女性たちの葛藤を描く。

将来を見据えつつも、挑戦したいベンチャー企業での正社員採用を希望するもなかなか見つからない現実に直面する彼女たちの姿が浮かび上がる。

【派遣社員による“50代からの転職”赤裸々トーク】絶対聞かれる「若い人の中で働くのに抵抗ないですか?」、派遣のいいところ・悪いところ

 人生100年となりつつあるこの時代。50代を超えて転職をするケースも少なくないだろう。そこで、同じ会社で働く派遣仲間であるDTPオペレーター・Tさん(53才女性)と事務職・Yさん(53才女性)に、“50代からの転職”について、そして派遣社員としての苦労を語ってもらった。

Tさん:前職の契約が終了したから。夫が自営業で、急な収入アップは期待できないので、息子(大学2年生)の学費は私が稼がなきゃと。

Yさん:私は将来的に正社員になりたいので、条件が合う会社を探している途中。離婚を考えているので、子供(高校1年生と中学2年生)を養っていかなきゃいけないし。

Yさん:子育てで8年間仕事から離れ、46才のときに派遣に登録したら全然仕事が来なくて。派遣会社から「ブランクがあるため」と言われ、自力で広告代理店のバイトを見つけて1年間働き、実績を作ってようやく仕事が来るようになった。

Tさん:私はやっぱり“年齢の壁”かなあ。年齢不問とは書いてあるけれど、実際に面接に行ったら若い社員が多くて「若い人の中で働くのに抵抗ないですか?」と聞かれて不合格に。

Yさん:絶対聞かれる~!

Tさん:派遣登録が初めてだったから焦りもあって、いまの会社は時給が低いんだけど、「これを逃したらもうないかも」と食いついてしまった(笑い)。

Yさん:年齢層高めの人は、同年代の人が多い会社をすすめられる傾向にあるよね。

Tさん:いまの会社は年齢層高めだけど人間関係もいいし、仕事自体も楽しいし、居心地は悪くないけどね。

Yさん:いい点は、嫌なら辞められるところ。正社員だと我慢しなければいけないじゃない? 派遣会社の社会保険にも入れるから、そこは安心かな。時給もパートよりだいぶいいしね。悪い点は雑用業務が多いこと。もう少しやりがいのある仕事がしたいかな。以前の職場では、資料作成の手伝いや代表に代わっての顧客対応など、実績と経験が積めたので。

Tさん:社内プロジェクトで私もアイディアを出して成果を上げても評価されることはない。まったくやる気のない社員を見て「コイツが私より給料が多いなんて」と腹が立った(笑い)。

Yさん:派遣はボーナスもない。

Tさん:あと、歓迎会に「派遣さんも一緒に参加して」と誘うわりに居場所はないし、割り勘ってどういうこと!?と思うことが多々……。

Yさん:出産前に派遣で働いていた頃は、「派遣さんはお給料が少ないから」とごちそうしてくれたけど。いまは1つの職場で働く上限が3年と決まっているから、雇う側も「長くいる人ではない」と割り切っているのかも。

Yさん:子供のためにも、あと10年は働きたい。働くからには安定したお給料もほしいけど、挑戦しがいのあるベンチャーのような会社で働きたい。「正社員に」と派遣会社に希望は出しているんだけど、なかなか見つからないですね。

Tさん:50代の派遣社員は「できて当たり前」と思われてるから、スキルは磨いておかないとね。

※女性セブン2024年7月25日号