最新動向を踏まえた「50代からの転職」虎の巻 “天職”を見つけるための3つのステップ

AI要約
内閣府の調査によると、60歳以上の働く人の大部分が70歳以上まで働きたいと考えており、人生100年時代における老後の準備の重要性が示唆されている。アルバイトやパートの求人においても60代以上の応募者数が急増しており、シニア層のニーズが高まっている。企業側もシニア層採用に積極的であり、経験やスキルを生かした働き方が求められている。健康維持のためにも働くことの重要性が強調されている。
最新動向を踏まえた「50代からの転職」虎の巻 “天職”を見つけるための3つのステップ

 内閣府の調査(令和元年度『高齢者の経済生活に関する意識』)では、仕事をしている60才以上の9割近くが「70才以上まで働きたい」と考えているという。人生100年時代、60才でリタイアというのは早すぎる。自分のペースで働きながら、趣味や旅行も存分に楽しむ。そんな幸せな老後のために、いまから何を準備すべきか?

 アルバイト・パート求人情報サイト『バイトル』を運営する「ディップ」によると、60代以上(特に60~64才)の応募者数は2019~2023年の間に3倍以上に増加しているという。

「求人案件も年々増え、企業側のニーズが高まっていることは間違いありません」

 そう語るのは、ディップ執行役員の進藤圭さんだ。

「たとえば、これまで若い人の仕事というイメージがあった飲食業も、ここ5年くらいでシニア層の求人募集が増加しています。コロナ禍以降、時給が上がり、人材の取り合いになっています」(進藤さん・以下同)

 シニア層を採用するメリットはどこにあるのか?

「経験やスキルを生かしてさまざまな業務をこなし、専門業務にも対応してくれる点や、長く働いてくれる点、特に女性はコミュニケーション能力が高く評価されています」

 人材サービスの大手「アデコ」の池谷千枝さんも次のように語る。

「定年後、『まだフルタイムで働きたい』と弊社に登録いただくかたが増えています。登録者の中で就業している年代も、いまは40~50代が最多層。シニアといっても皆さん若くて能力もあります」

 これから100年生きると仮定すると、定年を迎える60才では、今後20~30年働く可能性がある。「そんなに働くの!?」という声も聞こえそうだが……。

「仕事を続けるということは、生きるためだけでなく、健康維持に不可欠なものでもあると思います」とは、シニア登録者を多く抱えるマンション管理の受託・請負会社「うぇるねす」の創立者、下田雅美さん。

 では50代からの“天職”と出合うためにはどうすればいいのか? 転職界隈の最新動向を踏まえて、自分に合った働き方を探すための3つのステップについて考えてみよう。