「もしかして」 保育士による暴力や暴言「不適切保育」から我が子を守る 親にできる5つのこと 

AI要約

不適切な保育が問題視される中、保護者が子どもを守る方法として、園選びや保育者とのコミュニケーションの重要性が強調されている。

保護者は子どもの様子に注意を払い、保育士との信頼関係を築くことで、不適切な保育を防ぐことができる。

入園後も子どもとのコミュニケーションを大切にし、保育者との関係を密にすることが重要である。

「もしかして」 保育士による暴力や暴言「不適切保育」から我が子を守る 親にできる5つのこと 

暴力や激しい叱責など、保育施設において子どもの心身を脅かす「不適切」な行為が発生しています。いま保育の現場はどうなっているのでしょうか。長年、保育問題に取り組んできた「保育園を考える親の会」アドバイザー・普光院亜紀さんの新著『不適切保育はなぜ起こるのか──子どもが育つ場はいま』から一部を抜粋し、その背景を3回シリーズでお届けしています。2回目の今回は「保護者が不適切保育から子どもを守る方法」について考えます(前記事:“お利口な”子が多い保育施設に潜む「不適切保育」)

■保護者が子どもを守るために

 不適切保育の問題を、施設を選択した保護者の自己責任にしてはならない。しかし、そういった保育に出遭ってしまわないために、あるいは出遭ってしまった場合に保護者はどうすればよいのかについて、ふれておきたい。

 「不適切保育」から子どもを守るために保護者にできることとして、次の5点が考えられる。

①園選びを子ども中心の目線で行う

 保育施設を選ぶときは、なるべく見学などで園の様子を見るようにする。

 たとえば、保育者が子どもに接する様子、園長が保育について語る内容から、子どもを尊重する意識があるかはある程度感じ取れるだろう。保育を営む人たちの信頼性を、親の利便性や習い事などよりも重視して園を選んだほうがよい。

②入園後、子どもの様子に注意を払い、保育者とコミュニケーションを深める

 入園後は、送迎時の子どもの様子に異変がないか確認する。子どもが保育士におびえる様子があった場合は注意が必要だ。言葉が話せる子どもとは、日々の会話を大切にし、子どもの話に耳を傾けよう。

 ただし、保護者が保育者をネガティブに見る発言を繰り返すと、子どもを不安にしたり誤った認識に誘導してしまうこともある。また、子どもはまだ事実を正確に伝えられない場合も多いので、気になることは率直に担任に相談するなどして、信頼関係を基本にアプローチをしたほうがよい。

 連絡ノートや送迎時の会話などでコミュニケーションをとり、保育参加や保護者懇談会などの行事にもできるだけ参加して保育者との信頼関係をつくることは、不適切保育の防止にもつながるはずだ。