暮らし向き悪化、55.7% 日銀生活調査、物価高で

AI要約

日銀が12日発表した6月の生活意識アンケートによると、物価高や収入の増加により、暮らし向きがゆとりがなくなってきたと感じる人が増加している。

消費者は節約志向が強く、価格が安い商品やサービスを選ぶ傾向が強い。物価が上昇しており、今後1年でもさらに上昇すると予測する人が多い。

調査は2126人を対象に実施され、物価や収入の動向についての意識が明らかになった。

 日銀が12日発表した6月の生活意識アンケートによると、1年前よりも暮らし向きが「ゆとりがなくなってきた」との回答は、前回の3月調査から6.2ポイント上昇し、55.7%に上った。歴史的な円安などで物価高が進んだことが影響した。

 暮らし向きについて「ゆとりが出てきた」との回答は、1.7ポイント下落の3.6%にとどまった。「どちらとも言えない」は39.8%だった。

 1年前よりも収入が「増えた」との回答は、0.3ポイント上昇の15.9%だった。物価高に対し、賃金の上昇が追いつかない状況が続いている。消費者は節約志向が強く、今後1年間で商品やサービスを選ぶ際に重視すること(複数回答)を聞いたところ「価格が安い」が59.5%で最多だった。

 現在と1年前の物価を比べて「上がった」と感じている人は0.6ポイント上昇し、95.0%となった。1年後に物価が「上がる」と予想した人は4.2ポイント上昇の87.5%だった。

 調査は5月9日~6月4日に実施。全国の20歳以上が対象で、2126人が回答した。