トランプ氏、オバマ夫妻からの「個人攻撃」で政策の話できない

AI要約

トランプ前米大統領は政策を中心に選挙運動を展開したいが、オバマ夫妻の批判に対応できず苦慮していることが明らかになった。

オバマ夫妻はオンラインの全国大会でトランプ氏を痛烈に批判し、トランプ氏の関心が混乱する結果となった。

トランプ氏はアドバイザーの助言を無視し、個人攻撃に重点を置く方針を支持者に問いかけ、自身の経済政策への支持を高めようとしている。

トランプ氏、オバマ夫妻からの「個人攻撃」で政策の話できない

(ブルームバーグ): トランプ前米大統領は政策中心に選挙運動を展開したいと言う。アドバイザーらもそう促している。しかしオバマ夫妻がゴールデンタイムのテレビ生中継で自分の悪口を言うため、それができないのだと話した。

「夕べのバラク・フセイン・オバマを見たか」とトランプ氏は21日、ノースカロライナ州アッシュボロで開かれた集会で支持者に問いかけた。「みんなの大統領を彼は攻撃した。ミシェルもそうだ」とトランプ氏。「いつも『大統領は政策に専念してください。個人攻撃は避けてください」と言われるのだが、彼らは一晩中個人攻撃を続けた」と語った。

シカゴで開かれた民主党の全国大会では、オバマ夫妻が20日の演説で最後の取りを務めた。トランプ氏が観衆の規模に異常に執着することをやゆするなど、演説の一部はトランプ氏への批判に向けられた。トランプ氏が自分たちを嫌うのは人種的偏見に助長されており、同氏は国家にとって危険な人物だと論じた。

こうした批判的な演説は意図した効果をもたらした可能性が高い。思惑通り、トランプ氏の関心はハリス副大統領を中傷することに集中した。同氏のハリス氏批判は性差別と人種差別の特色を強めており、有権者を遠ざける恐れがあると批判されている。

オバマ元大統領夫妻、演説でハリス氏盛り立て-トランプ氏を痛烈批判

「政策中心に話をしたいのはやまやまだが、あらゆる方面から攻撃されると難しいことがある」とトランプ氏。同氏はこれまでに、攻撃の手を緩め経済に焦点を絞るよう助言されていると自分でも繰り返し述べている。世論調査ではトランプ氏の方が経済という点でハリス氏より高い支持率を得ている。

トランプ氏は観衆に「個人攻撃をするべきか。あるいはしない方がよいか」と問いかけ、側近の助言を無視するべきかどうかを尋ねた。そして聴衆は最初の選択肢を支持した。

「私のアドバイザーは首だ」とトランプ氏は得意のせりふを披露した。