サケ・マス漁試験操業、最低水準 漁獲割当量の1割にも満たず

AI要約

ロシアの排他的経済水域で行われたサケ・マス引き網漁の試験操業で漁獲量が過去最低水準だったことが明らかになった。

漁を行った第68善龍丸は割当量の1割未満の約8千キロしか漁獲できず、使用した網が小さかったことが要因とされる。

日ロ交渉の結果、今年は通常とは異なる海域と時期での漁を行ったため、今後のデータ解析が必要だとしている。

 ロシアの排他的経済水域(EEZ)でサケ・マス引き網漁の試験操業を3年ぶりに実施した第68善龍丸(富山県鮭鱒漁協所属、199トン)が12日、北海道根室市の花咲港に戻り水揚げした。漁獲量は約8千キロで、今年の割当量125トンの1割にも満たなかった。使用した網がより小さかった2016年に次ぐ、過去最低水準という。

 船は1日に出港し、択捉島東方の海域で漁をした。共同で操業試験を実施した海洋水産システム協会(東京)の酒井拓宏さん(47)によると、日ロ交渉の結果、例年と操業できる海域も時期も違ったといい「何が問題だったのか複数のデータを見て分析したい」と話した。