〔NY外為〕円急騰、一時157円台=3週間ぶり高値(11日朝)

AI要約

米ドルが急落し、円が急上昇した。これは米国のCPIが予想を下回り、FRBが利下げに動く可能性が高まったことが要因。

円高・ドル安の流れが強まる中、新規の失業保険申請は予想よりも良い内容だった。

ユーロも円安・ドル安の流れに沿って動いており、相場の不安定さが際立っている。

 【ニューヨーク時事】11日午前のニューヨーク外国為替市場では、6月の米消費者物価指数(CPI)が3カ月連続で減速したことを受けてドル売り・円買いが一気に強まり、円相場は1ドル=157円台に急騰した。6月下旬以来、約3週間ぶりの高値水準。午前9時06分現在は、157円60~70銭と前日午後5時(161円63~73銭)比4円03銭の大幅な円高・ドル安。

 米労働省が11日発表した6月のCPIは、前年同月比3.0%上昇と、市場予想(ロイター通信調べ)の3.1%上昇を下回った。さらに前月比は0.1%低下と市場予想(同予想0.1%上昇)に反して約4年ぶりにマイナスに転じた。これを受けて、米連邦準備制度理事会(FRB)が9月にも利下げに動くとの観測が強まり、米長期金利が急低下。日米金利差の観点から円買い・ドル売りが膨らんだ。

 米労働省が同時刻に発表した新規の失業保険申請(季節調整済み)は、6日までの1週間で前週比1万7000件減の22万2000件。事前予想よりも良い内容だった。

 ユーロは同時刻現在、対ドルで1ユーロ=1.0890~0900ドル(前日午後5時は1.0825~0835ドル)、対円では同171円70~80銭(同175円09~19銭)と、3円39銭の大幅な円高・ユーロ安。