英当局、ロンドン市場の上場規則を改定-IPO呼び込み狙う

AI要約

英国の規制当局がロンドン市場の新規株式公開(IPO)規則を改定し、IPO誘致を図る取り組みを行う。

改定された規則では、企業の活動範囲や種類株の発行が容易になり、英国外の上場企業に対抗する措置も取られる。

ロンドン市場の将来性や投資家に対するアピール力が議論される中、FCAは改定の必要性を示唆している。

(ブルームバーグ): 英国の規制当局は、ロンドン市場の新規株式公開(IPO)規則を改定した。ロンドンへのIPO誘致を図る協調した取り組みの一環だ。

新規則では、企業に株主の議決にかけずに行える活動の範囲を広げる。英金融行動監視機構(FCA)が11日発表した。また、種類株の発行も容易にする。種類株は上場後も経営上の重大な役割を維持したいと考える起業家や初期投資家が好むことが多い。

FCAは発表文で、「現状維持が選択肢だとは考えていない」と説明。「コストのかかる義務が存在しない英国外の上場企業に投資家は既に資金を投じている。これに留意し、われわれはこうした義務を取り除く。機関投資家には共同保有する企業をかじ取りする能力と影響力があると、われわれは信じる」とコメントした。

ロンドン市場の将来を巡っては、ソフトバンクグループ傘下で英ケンブリッジを本拠とする半導体設計会社アーム・ホールディングスが上場先に米国を選んだことで議論が活発化し、FCAは昨年5月に上場規則の改定を提案していた。ロンドン市場ではIPO件数が激減し、ニューヨーク市場に上場先の移転を検討する企業も増えていた。

原題:UK Overhauls Listing Rules in Bid to Lure IPOs to London (1)(抜粋)

--取材協力:Laura Noonan.

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