マクロン仏大統領、幅広い勢力で多数派形成目指す-極左と極右は除外

AI要約

フランスのマクロン大統領は、国民議会選挙の深い分裂に直面し、安定した内閣樹立のために幅広い多数派を形成するよう呼びかけた。

極左の勢力を除外し、共和国的な政治勢力との対話を重視する大統領は、連立内閣結成を目指す中でさまざまな政治勢力との協力を促している。

選挙結果が変化と連立に対する要求を示し、広範なパートナーシップの構築が求められている中、現内閣が一時継続される見通しとなっている。

(ブルームバーグ): フランスのマクロン大統領は「共和国的勢力」を代表する政党に対し、中道から幅広い多数派を形成するよう呼びかけた。大統領による突然の国民議会(下院)解散後に行われた選挙で議会が深く分裂する結果となり、安定した内閣樹立への道筋が見えていない。

大統領は解散・総選挙に伴う行き詰まりに関する初の実質的な声明となる書簡で、極右勢力が約1100万票を獲得して第1回投票を制したものの、「彼らが内閣に入ることをあなた方は明らかに拒否した」とした。大統領が掲げる適切な政党の定義は事実上、極左の「不屈のフランス」を除外している。書簡は10日付の仏地方紙に掲載された。

マクロン氏は「共和制、法の支配、議会主義、欧州志向、フランスの独立擁護を自認する全ての政治勢力に対し、フランスのために、必然的に多様で強固な多数派の形成に向け正直かつ誠実な対話を行うよう呼びかける」と表明した。

また、選挙によって「変化と連立に対する明確な要求」が示され、結果的にそうした政治勢力による「広範なパートナーシップ構築」が義務付けられたことを認めた。

マクロン氏は現在、ワシントンで開催中の北大西洋条約機構(NATO)首脳会議に出席するためフランスにはいない。国内では、7日の決選投票で国民議会が複雑な分裂状態となったことで、持続的な連立内閣結成に向けた駆け引きの場が提供され、首相候補に名乗り出る動きが相次いでいる。

マクロン派のフィリップ仏元首相、中道右派との連携を呼びかけ

大統領は書簡で、話し合いが実を結ぶよう首相指名を保留する考えを示し、その間は現内閣が継続すると記した。

原題:Macron Seeks Broad Majority to Shut Out Far Left, Far Right (1)(抜粋)

--取材協力:Gaspard Sebag.

(c)2024 Bloomberg L.P.