大連立を呼び掛け 総選挙の結果受け 仏大統領

AI要約

フランスのマクロン大統領は総選挙で過半数を制する陣営がなかったため、大連立内閣の樹立を呼び掛けた。

次期内閣の枠組みについて初めて発言し、連立交渉が必要と認識を示した。

マクロン氏は穏健政党の結集を図るが、左派や右派から反発を受けている。

 【パリ時事】フランスのマクロン大統領は10日、総選挙で下院の過半数を制する陣営がなかったことから、安定多数の実現には「大規模な連合の構築が求められる」と述べ、幅広い勢力を糾合した大連立内閣の樹立を呼び掛けた。

 マクロン氏が次期内閣の枠組みについて発言するのは7日の決選投票後初めて。

 仏地方紙が伝えた国民向けの書簡によると、マクロン氏は「(総選挙に)勝者はいない。どの勢力も少数派だ」と主張。連立交渉が妥結に至り、次期首相が決まるまで「少し時間がかかりそうだ」との認識を示した。

 マクロン氏の念頭にあるのは、極右・国民連合と、選挙で最多議席を獲得した左派連合の最大政党「不屈のフランス」を除く穏健政党の結集とみられる。しかし、左派は「選挙結果の否定だ」と猛反発。右派からも「左派と一緒は無理だ」という声が上がった。