タイ、現時点で利下げ必要ない 見通し変化なら政策変更=中銀総裁

AI要約

タイ中央銀行総裁は、成長率が潜在水準未満であるものの、現時点では利下げは必要ないと述べた。

商品価格の高さにもかかわらず、インフレ率が低下している現状に触れ、金利は経済回復に適していると強調した。

政策金利について政府との対立が続いており、次回の政策会合では金利の変更の可能性があると述べた。

Orathai Sriring Kitiphong Thaichareon

[バンコク 4日 ロイター] - タイ中央銀行のセタプット総裁は4日、国内経済の回復は緩やかで、成長率は依然潜在水準を下回っているものの、現時点で利下げの必要はないとの見解を示した。

総裁は会見で、インフレ率の低下にもかかわらず、商品価格は依然として高いと指摘した。

インフレ率が目標を下回っているにもかかわらず、利下げを行わない理由を問われると「現在の金利は依然として経済回復に適している」と述べた。

「見通しが大きく変われば(政策委員会は)金利を変更する用意がある。扉は閉ざされていない」と述べ、インフレ率だけでなく経済成長や金融の安定も考慮していると説明した。

中銀は政策金利を巡りここ数カ月政府と対立している。セター首相は、国内経済を支援するために利下げを求めている。次回の政策会合は8月21日に予定されている。