元金融機関職員が語る「これがホンモノ」と確信した富裕層の共通点とは?日本の「セレブの今」を深掘り

AI要約

円安が進行し、外国為替市場におけるドル円レートは1ドル=160円に到達。

金融資産1億円以上の富裕層が増加中で、日本には純金融資産1億円以上の世帯が148万5000存在。

富裕層の増加要因として経済成長や資産形成の機会拡大、相続や贈与が挙げられる。

富裕層の細分化では富裕層と超富裕層が資産総額の推移が伸びており、2005年以来62万世帯増加。

日本における富裕層を細かく分類すると、1億円以上5億円未満の「富裕層」が約2.6%を占める。

富裕層に共通する要因として、経済成長と資産形成の機会拡大、相続や贈与を挙げる。

資産形成への機会増加や株価上昇なども富裕層の増加に寄与している。

元金融機関職員が語る「これがホンモノ」と確信した富裕層の共通点とは?日本の「セレブの今」を深掘り

円安が進行し、2024年6月26日、外国為替市場におけるドル円レートは1ドル=160円に到達しました。

円安や物価上昇の影響で、一般市民にはもはや海外旅行は「贅沢品」となっているかもしれません。

また、低金利や物価上昇が続いており、今までよりも生活が苦しくなったという方もいるのではないでしょうか。

そんななか純金融資産が1億円以上ある「富裕層」は年々増えてきています。

今回は、そんな金融資産1億円以上の「富裕層」は日本に何パーセントいるのか、また、富裕層といわれる「ホンモノのセレブ」の共通点について元金融機関職員の筆者が解説していきます。

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野村総合研究所による報告によれば、日本には純金融資産1億円以上の富裕層が148万5000世帯存在しています。

割合にすると全体の2%程度が富裕層ということになります。

 ・超富裕層(5億円以上):9万世帯/105兆円

 ・富裕層(1億円以上5億円未満):139万5000世帯/259兆円

 ・準富裕層(5000万円以上1億円未満):325万4000世帯/258兆円

 ・アッパーマス層(3000万円以上5000万円未満):726万3000世帯/332兆円

 ・マス層(3000万円未満):4213万2000世帯/678兆円

この富裕層をさらに細かく分類すると、資産1億円以上5億円未満の「富裕層」が約2.6%(139万5000世帯)、5億円以上の「超富裕層」が約0.2%(9万世帯)を占めています。

先述したとおり、2005年以来62万世帯もの人々がこの富裕層に新たに加わっており、富裕層は年々増加傾向にあるのです。

庶民の暮らしがひっ迫するなか、富裕層が増え続けるにはどのような理由があるのでしょうか。

2005年から2021年にかけて、富裕層は増加しています。

富裕層と超富裕層が保有する資産総額の推移は以下の通りです。

 ・2015年:272兆円

 ・2017年:299兆円

 ・2019年:333兆円

 ・2021年:364兆円

日本で富裕層が増え続けている理由として、以下のような要因が考えられます。

●日本で富裕層が増えた主な要因

 ・経済成長と資産形成の機会拡大

2005年以降、日本の経済は緩やかながら成長してきています。

また、NISAやiDeCoなどの税制優遇制度の登場などにより、個人が資産形成に関わる機会が増えてきました。

株価も上昇傾向にあり、早い段階で資産形成を始めた人ならば相応の利益が出ていることが予測できます。

こういった経済成長と資産形成の機会拡大が、富裕層の増加に寄与した可能性があります。

 ・相続や贈与によるもの

富裕層になった人のなかには、相続や贈与から多額の資金を手に入れた人もいるでしょう。

高齢化が進む日本では、親などから資産を受け継ぐ人が増え、結果として富裕層の数が増えている可能性もあります。

一般家庭であっても「親から結婚祝いとして数百万円を受け取った」「遺産分割で祖父母の遺産を継いだ」という人も少なくありません。

本人の意図しないところで富裕層の仲間入りを果たした、という人もいるでしょう。

日頃から多くの富裕層と接してきた筆者ですが、次章からは富裕層に共通する3つのことについてお話したいと思います。