ボーイング、米航空部品大手を買収 もとは自社部門、再統合のわけは

AI要約

米航空機大手ボーイングが米航空機部品大手スピリット・エアロシステムズを47億ドルで買収することを発表。

ボーイングはスピリットの部材品質不安定さが安全上のトラブルに関係しているとして、取引先を買収し一体的な立て直しを目指す。

スピリットは737MAXや787などの部品をボーイングに納めており、737MAXの製造品質への疑念が深まっている。

ボーイング、米航空部品大手を買収 もとは自社部門、再統合のわけは

 米航空機大手ボーイングは1日、大口取引先の米航空機部品大手スピリット・エアロシステムズを47億ドル(約7600億円)で買収すると発表した。スピリットが納める部材の品質の不安定さが、ボーイングの安全上のトラブルに関係しているとの見方は根強い。取引先を自社に取り込み、機体製造の一体的な立て直しをめざす。

 ボーイングはスピリットの抱える負債も引き受けるため、実質的な買収金額は83億ドル(約1・3兆円)に膨らむ見通し。買収は全額を株式交換で行い、2025年半ばまでに買収手続きを済ませる。

 スピリットは小型機「737MAX」の胴体や、中型機「787」などの部品をボーイングに納めている。737MAXでは今年1月、飛行中に機体の壁の一部が吹き飛ぶ事故が起きるなど、ボーイングの製造品質への疑念は深まっている。