マツダの100年史【4】バリエーション豊かなスタイルとエンジンから高品質を伴ったブランド感への統一へ

AI要約

マツダの歴史を振り返ると、2000年代以降の技術革新やブランドコンセプト「Zoom-Zoom」の掲げる意義が浮き彫りになっている。

2010年に発表された「SKYACTIVE」はマツダの新世代を築く技術革新であり、クルマのトータル的な変革を象徴している。

「SKYACTIVE」を皮切りに、マツダはユーザーの立場でクルマを造る姿勢を貫き、燃費やデザインの向上に注力している。

マツダの100年史【4】バリエーション豊かなスタイルとエンジンから高品質を伴ったブランド感への統一へ

2000年に入ると、さまざまな技術革新に挑戦してきたマツダらしさが、次から次へと表に現れるようになってきた。そして、ブランドコンセプト「Zoom-Zoom」を掲げ、「心ときめくドライビング体験を提供する商品造りを目指す」ブランドへと突き進むのであった。これは現在も続いている、マツダのアイデンティティでもある。

そして、2010年に発表された「SKYACTIVE」はマツダの新世代を築く技術革新となった。エンジン、ミッション、ボディ、シャシー、すべてを一から見直すことで、まったく新しいクルマを造ろうとしていた。

これまでの慣習を捨て、ユーザーの立場でクルマを造る。大きな企業となったマツダにとっては、並大抵のことではなかったが、心ときめくドライビング体験を提供するためにも、必要な変化であったことは言うまでもない。

「SKYACTIVE」はクルマのトータル的な変革であって、2010年を境に、マツダブランドが大きく変化したことを感じたユーザーは多かったはずだ。燃費は向上し、デザインにも統一感を感じる。そのエクステリアデザインを見れば、直感的にマツダであることが分かる、ブランドイメージを確立したといってもいいだろう。

くしくも、ハイブリッド車の発電用ユニットとしてマツダを代表するロータリーエンジンの製造が再開され、脈々とその技術は進歩している。さらに、「サスティナブルZoom‐Zoom宣言2030」を発表し、長期的な技術開発の道筋も示された。

100年という節目を超えたマツダだが、これまで同様、新たな驚きと、新たな体験は、まだまだ続きそうだ。

1992年 AZ-1発売

軽自動車のガルウイングという強烈なキャラクターで登場。アルトワークスのターボエンジンをミッドシップ搭載。軽量ボディで爆発的なスポーティ走行を実現。 1996年 デミオ発売

ミニバンに匹敵する荷室の広さと、機械式駐車場にも入るコンパクトなボディを実現。デミオはその後モデルチェンジを繰り返し、MAZDA2へと進化した。

2002年 アテンザ発売

5ドアスポーツカーというキャッチでデビュー。ヨーロッパでも展開され、各国で高い評価を得た。コンセプトの「Zoom-Zoom」を具現化したクルマだった。

2003年 RX-8発売

現時点では最後のロータリーエンジン搭載のスポーツカーとなったRX-7の後継モデル。ボディは大型化され、特徴的な観音開きのリアドアを装備していた。

初出:ノスタルジックヒーロー 2020年4月号 Vol.198


(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)