台湾新総統、頼清徳氏が就任 民進党政権3期目に

AI要約

台湾で民進党の頼清徳氏が新たな総統に就任し、中国との関係、民主主義の強調、前政権との連続性が注目される。

頼氏は台湾独立派として中国政府の批判を受けつつ、蔡氏の路線を引き継ぎつつも独立宣言を否定する立場を取っている。

台湾住民の大半が中台関係の現状維持や中国との統一拒否を望んでおり、中国との公式対話再開の可能性は低い。

台湾新総統、頼清徳氏が就任 民進党政権3期目に

台北(CNN) 台湾で20日、新たな総統に民進党の頼清徳(ライチントー)氏(64)が就任した。中国に対抗して民主主義を掲げる民進党の政権は、史上初の連続3期目に入った。

頼氏は医師出身で、今年1月の総統選に勝利した。副総統には、同氏とペアを組んだ前駐米代表の蕭美琴(シアオメイチン)が就いた。

中国政府は両氏と民進党を台湾独立派として批判している。

頼氏は、これまで8年間総統を務めた蔡英文(ツァイインウェン)氏の路線を引き継ぐ構え。

CNNが入手したメモによると、20日の就任演説では蔡氏の業績に基づく積み重ねを強調するとともに、台湾海峡の平和と繁栄を追求すると述べ、中国への配慮を示す。

頼氏はかつて党内の急進派に属し、台湾独立を声高に主張していた。その後は抑制的な態度に転じて、現状では「台湾はすでに独立した主権国家なので改めて独立を宣言する必要はない」との立場を取る。

蔡氏も同様に中台関係の現状維持を唱えてきた。世論調査によると、台湾住民の大半が現状維持を望み、中国との統一を拒否している。

蔡氏の就任時から途絶えている中国との公式対話は、頼氏に交代した後も再開される可能性が低いとみられる。