ハリス氏とウォルズ氏のCNNインタビュー、主なポイント

AI要約

ハリス副大統領がCNNの単独インタビューに臨んで、フラッキング政策転換や共和党員閣僚起用、アイデンティティー政治に対する姿勢、バイデン氏からの電話、国境警備問題への反論などについて語った。

さらに、ウォルズ州知事の虚偽主張に対する反省や誤りの認め方についても触れられた。

ハリス副大統領および相談者の発言から、様々な政治的立場や過去の論争に対する姿勢が明らかになった。

ハリス氏とウォルズ氏のCNNインタビュー、主なポイント

(CNN) 米民主党の大統領候補に指名されたハリス副大統領は29日、CNNの単独インタビューに臨んだ。インタビューのポイントを以下にまとめた。

フラッキングめぐり方針転換:ハリス氏は2019年、フラッキング(水圧破砕法)への反対を表明した。フラッキングが大きな雇用を生んでいるペンシルベニア州では、この立場は政治的に不利になる可能性があった。今回、ハリスはフラッキングを支持する考えを示した。

進歩派は気候変動に関する懸念から、フラッキングに反対している。しかし、ハリス氏が上院で賛否同数の拮抗(きっこう)状態を破る一票を投じ、バイデン氏の署名を経て22年に成立したインフレ抑制法の下、フラッキングは拡大してきた。

ハリス氏は今回、20年には既にフラッキングに関する立場を変えていたと説明した。当時、ハリス氏は「(バイデン氏は)フラッキングを終了しない方針だ」と述べていた。

共和党員の閣僚起用:共和党員を閣僚に起用するかと聞かれ、ハリス氏は「そのつもりだ」と答えた。

「特定の誰かが念頭あるわけではない」と前置きした上で、「今回の選挙までまだ68日間あるので、順序を間違えたくないが、起用するつもりだ」と語った。

アイデンティティー政治には与せず:トランプ前大統領は先月、ハリス氏の人種的アイデンティティーを疑問視し、以前のハリス氏は南アジア系を自認していたが、政治的な目的で「突然黒人になった」と示唆した。

これについて聞かれたハリス氏は頭を振り、トランプ氏の発言は「いつもの使い古された戦略だ」と指摘。「次の質問をお願いします」と続けた。

コメントを拒否したハリス氏の姿勢は、アイデンティティー政治への傾斜を避けようとする自陣営の戦略と一致している。来月予定されるトランプ氏との第1回討論で、ハリス氏が自身の人種やジェンダーの問題にどう対処する方針なのかもうかがえる。

バイデン氏からの電話:7月21日に電話が鳴った時、ハリス氏は家族と朝食を取っていた。

「バイデン氏からだった。決断の内容を告げられた」とハリス氏。バイデン氏が再選出馬を断念し、自身を大統領候補として支持する意向だと知った経緯についてこれまでになく詳しく語った。

「『本当ですか』と聞くと、『そうだ』という答えが返ってきた」とハリス氏は振り返る。「正直に言うと、まず頭に浮かんだのは自分のことではなく、バイデン氏のことだった」という。

国境警備めぐりトランプ氏を非難:トランプ氏はバイデン政権のメキシコ国境対策への批判を選挙戦の柱に据えている。だがハリス氏は、国境警備問題の責任の大部分はトランプ氏にあると指摘した。

ハリス氏は、議会で策定された超党派国境警備法案へのトランプ氏の反対に言及。当選すればこの法案を推進するかと問われ、「確実に私の元に送付されるようにして、署名する」と明言した。

また、19年に取った立場を覆し、米国への違法越境の非犯罪化を支持しない考えも示した。

ウォルズ氏は自らの誤り認める:ハリス氏と伴走する副大統領候補のウォルズ・ミネソタ州知事は、過去の虚偽の主張について追及を受けた。「戦争で私が携行した武器」という表現を使った18年の動画について言及する場面もあった。

ウォルズ氏は陸軍州兵で24年間従軍したものの、戦闘地域に赴いたことは1度もない。ウォルズ氏は今回、言い方を誤ったことを認めた。

「英語教師の妻から、私の文法は常に正しいわけではないと指摘された」としている。

ウォルズ氏は党大会の演説で、体外受精(IVF)を使って子どもを授かった経験にも触れていたが、実際に受けたのは別の種類の不妊治療だったと説明。「私は自分が間違った時には誤りを認める」と語った。