ハリス氏演説「ジョーダン並み」、ガザ情勢で禍根も 米メディア論評

AI要約

女性初の大統領を目指す民主党のハリス副大統領が指名受諾演説を行い、メディアの注目を集めた。

ハリス氏の演説は多様性と政治的分断をテーマにし、トランプ氏を批判する内容も含まれていた。

一部保守系メディアは、パレスチナ系米国人の登壇機会などについて批判的な報道を行っている。

ハリス氏演説「ジョーダン並み」、ガザ情勢で禍根も 米メディア論評

 米主要メディアは22日、女性初の大統領を目指す民主党のハリス副大統領(59)が行った指名受諾演説を速報で一斉に報じた。

 ワシントン・ポストは翌23日未明に電子版で配信したコラムで、ハリス氏が候補指名を受諾した瞬間、会場である米プロバスケットボール協会(NBA)のブルズの本拠地ユナイテッド・センターは屋根が吹き飛びそうになるほど「盛り上がった」と表現。現役時代にブルズに所属し、「神様」と呼ばれたスーパースター、マイケル・ジョーダンさんのプレーに仰天したときと同じくらいの大歓声が湧き起こったと伝えた。

 多様な意見に耳を傾けることを強調したハリス氏の演説は、無党派層やトランプ前大統領(78)を敬遠する共和党員を念頭に置いたものだとも論じた。

 AP通信は、ハリス氏が演説で政治的な分断を拒絶するよう呼び掛けたと報道。トランプ氏を再びホワイトハウスに戻すことの危険性も訴えたとした。

 一方、保守系メディアのワシントン・エグザミナーは、パレスチナ系米国人に登壇の機会が与えられなかったと指摘。「この決定が11月(の本選)に大きな影響を及ぼすだろう」と述べ、バイデン政権のイスラエル支援に反対し、ガザ地区での即時停戦を求める人々の怒りを買ったと報じた。【ニューヨーク中村聡也】