若者、アラブ系「ガザ停戦ならハリス氏を支持」民主党大会周辺でデモ

AI要約

アラブ系米国人や若者ら数千人がデモに参加し、パレスチナ支援を訴える

若者たちの支持を得るハリス副大統領に対し、停戦を求める声が高まる

バイデン大統領も抗議者の意見を尊重し、イスラエルの武装化には懐疑的な姿勢を示す

若者、アラブ系「ガザ停戦ならハリス氏を支持」民主党大会周辺でデモ

 デモにはアラブ系米国人や若者ら数千人が参加。「パレスチナに自由を」「子どもを殺すな」と書かれたプラカードを掲げて会場周辺を行進し、多くの警察官が警備に当たった。

 デモ参加者は、1990年代半ば以降に生まれた「Z世代」が中心。CBSテレビの最新世論調査で、30歳以下の支持率はトランプ前大統領の35%に対し、ハリス副大統領は64%と優位に立つが、ガザ情勢の対応次第では支持が離れる恐れもある。

 アラブ系女性で娘2人と参加したシカゴ在住のサラさん(29)は「ハリス副大統領がイスラエル支援をやめれば戦争は終わる。支援を続ければ戦争犯罪人と同じだ」と指摘。中西部ウィスコンシン州ミルウォーキーから駆け付けた黒人男性のジョーさん(28)は「イスラエルに資金を提供する限り、ハリス氏を支持できない」と断言した。

 パレスチナ寄りの姿勢を見せるハリス氏への若者の支持は広がりつつあるが、投票すべきかどうか悩んでいる人も。無党派の白人男性(24)は「ハリス氏が停戦を約束すれば投票するかもしれないが、今はバイデン大統領と同じ方針で何も変わっていない」と語った。

 バイデン氏は党大会の演説で「抗議者の言うことにも一理ある」とデモに言及。「罪のない多くの人々が双方で殺されている」として停戦に向けて努力していると訴えた。演説中、会場内で一部の人たちが「イスラエルの武装化を阻止しろ」と書かれた横断幕を広げて抗議する一幕もあった。

 シカゴでは68年の民主党大会で、ベトナム戦争への反対運動が警察との衝突に発展。党候補が失速する一因となった。